A104.魅惑の南インド料理

2015年7月 2日 (木)

魅惑の南インド料理 第十五回 南インド料理の地域料理 ポンディシェリー料理


インド料理全般について考えるべき事

 これは以前も書いていますが、忘れないよう改めて、ここでも述べます。

 インド料理を理解する上で、以下の事を念頭に置かなければなりません。

 ・ベジタリアンとノンベジタリアン
   ノンベジタリアンの中にも、ネギ類は食べない等、様々あるようです。

 ・宗教における食べられない食材
   代表的なのはヒンドゥ教徒は牛肉を食べない、イスラム教徒は豚肉を食べないと言うものですね。
   他にも様々、忌諱(きい)する食材はあるようですよ。

 ・狭い地域内でコミュニティ毎に文化が異なる
   インドの憲法に記された言語は22。
   話者が100万人以上いる言語は50を越えます。
   言語が異なれば、仲間として食事を共にする事はあまりないでしょう。
   さらに同じ地域でも、宗教が異なれば交流は少ないです。
   流通は発達しておらず、同じ地域でも、村毎に方言が違います。

 インドの料理に限定しても、どれほど地域による食文化の違いがあるのか、想像もつきません。


 ・・・ほとんど幻
 ・・・特注すればあるいは
 ・・・専門店でもめったにない
 ・・・専門店のメニューなら
 ・・・たまに見かける
 ・・・ポピュラー

 全て、関東近郊で食べる事が出来るものばかりです・・・といつも書いていますが、関東近郊でポンティシェリ料理を出す店は少ないです。
 今回は、日本でほとんどお目にかかれない料理も含め、紹介します。



ポンディシェリー連邦直轄領

 Wikipedia英語版のインド料理の分類は、行政区分で分類しているように思われます。

 ポンディシェリー料理は、旧フランス植民地だったポンディシェリー県、カリカル県、ヤナム県、マエ県のポンディシェリー連邦直轄領で食べられている料理。
 県とは言っても、ポンディシェリー県以外の地域は、ごくごく狭い地域なのです。
 上図を見て分かる通り、ポンディシェリー連邦直轄領はインド各地に分散しています。
 これはフランスがインドに、政戦両方で獲得した植民地で、つまり現在でもインドで、植民地時代の爪あとが色濃く残っていると言う事です。

 ポンディシェリー(タミル料理)、カリカル(タミル料理)、ヤナム(アーンドラ料理)、マエ(ケララ料理)、各地域料理と、パン食等、フランスからの食文化の影響が見て取れます。

 当たり前ですが、タミル料理、アーンドラ料理、ケララ料理と特色は全く異なり、そう考えると一口にポンディシェリー料理とくくるのは困難ですね。

 ポンディシェリー(Pondicherry)とは、タミル語で新しい街と言う意味のプドゥッチェーリが訛ったもの。
 1664年フランス東インド会社>が設立され、1674年フランスが、ビジャプルのスルタン(イスラムの君主)であるビジャプル・ラジャから、ポンディシェリーを獲得しました。
 1693~1699年 オランダが占領していたが、その後フランスが再占領。
 18世紀前半に、政戦両面で植民地領土を拡張。
 18世紀半ばから19世紀にかけて、イギリスとの争いで、イギリスに4度占領されたが、最終的にはフランスの手に戻りました。

 1947年、インド独立。
 インド政府の再三の要請に応じ、1954年、フランスがポンディシェリー県、カリカル県、ヤナム県、マエ県、シャンデルナゴル県を返還を合意。
 西ベンガル州のシャンデルナゴル県は、1952年に先がけて返還されたため、1954年に西ベンガル州に組み入れられました。
 1963年、ポンディシェリー県、カリカル県、ヤナム県、マエ県が正式にインドに併合。

 狭義のポンディシェリー料理は、タミル・ナードゥ州内のポンディシェリーで食べられている料理で、タミル料理をベースに、フランス食文化の影響を受けています。
 インターネット情報でも主に、狭義のポンディシェリー料理の事を書かれているので、ここでも狭義のポンディシェリーで食べられている、食文化について書きます。


ポンティシェリ料理

 ポンディシェリー県では、街は大きく元フランス人住居のフレンチ・クォーター(またはヴィル・ブランチ)と、インド人住居のヴィル・ノアレ、2つに分類されます。
 通りの名前は現在も、フランス語。街にはフランス料理店も多数あります。

 しかしこの地域は元々タミル語圏であり、住民の料理はタミル料理がベース。
 植民地化したフランス人は、地元のインド人に、熱心にフランス料理を教えました。
 そのためポンディシェリー県では、フランス料理の影響を受けています。

 フレンチ・オニオンスープ、サラダとパン類が、日常的食事として食べられています。
 パン類は、フランスパンのバケット各種、クロワッサンも人気のパン。
 他のインド料理と異なり、フランス料理の影響で、料理にダシ汁を取る事があります。

 ポンディシェリー料理では、スパイシーな料理を作る際、他のタミル・ナードゥ州と比べ、唐辛子の量、カルダモンを始めとするスパイスを控え目に入れる傾向にあります。
 独自のミックス・スパイス(ガラム・マサラ)、ベイ・リーブス、ギィ、カシューナッツが良く使われます。
 タミル料理と異なり、ココナッツのペーストは使わず、ココナッツミルクを使用します。
 タミル料理でポピュラーに使われるタマリンドは控え目、代わりにレモン汁が良く使われます。
 カレーとしてクルマ(コルマ)はポピュラーなメニュー。
 米料理として、プラオ、ビリヤニが良く食べられます。

 マレーシアに移住した印僑の影響を受け、マレーシアの食文化の影響もあります。
 マレーシアのチキン・カレー(Malaya patchaiy curry)が食べられています。


タンドリー・アルー

 ・・・特注すればあるいは

 ジャガイモの皮を剥いて、胡椒、玉ネギ、ニンニク、生姜、クミン、コリアンダー、ガラム・マサラ、アサフェティダ、ギィ、塩でマリネします。
 タンドールでキツネ色になるまで焼きます。



ソヤ・ドーサ

 ・・・ほとんど幻

 豆乳を使ったドーサ。
 豆乳、小麦粉、刻んだ青唐辛子、玉ネギ、ホールのコリアンダー、塩を入れて混ぜ生地を作り、タワで焼きます。



フィッシュ・アサード

 ・・・ほとんど幻

 アサードとは、調理法の事だと思うのですが、調べても分かりませんでした(涙)。
 季節の魚(ハタ類やシマガツオなど)をぶつ切りにして、ターメリック、粉唐辛子、塩をすり込みマリネします。
 カシューナッツ、ポピー・シードをココナッツミルクに浸して、玉ネギ、ニンニク、生姜を炒め、パウダーのクミン、フェンネル、ホールのシナモン、ベイ・リーブスを加え炒めます。
 マリネした魚を入れて表面がキツネ色になるまで炒め、ココナッツミルクに浸したカシューナッツ、ポピー・シードをココナッツミルク毎入れ、トマトを入れ煮込み、仕上げにレモン汁、コリアンダー・リーフで飾ります。



テンガイ・サダム

 ・・・ほとんど幻

 タミル語でテンガイはココナッツ、サダムは米の意味。
 ココナッツ・ライス。
 水に浸したウラド・ダル、米、ギィ、塩を入れて炊きます。
 フライパンで唐辛子、カシューナッツ、おろしたココナッツ、ウラド・ダルをテンパリングして、炊いた米に混ぜます。



ブリンジ・サダム

 ・・・ほとんど幻

 タミル語でブリンジはベイ・リーブス、サダムは米の意味。
 ベイ・リーブス・ライス。
 ベイ・リーブス、ホールのシナモン、クローブ、玉ネギ、ニンニク、生姜を炒め、カシューナッツ、米を加え、ココナッツミルクを加えて炒め、水を加えて米を炊きます。



ポンディシェリー・サンバル

 ・・・ほとんど幻

 ウラド・ダルは水に漬けた後煮て柔らかくします。
 フライパンでマスタードシード、唐辛子、クミン、コリアンダー、ニンニク、生姜を炒め、玉ネギ、カボチャ、トマト、カレーリーフを入れて炒め、ウラド・ダル毎煮た水を加えて煮込み、砂糖と塩で味を調えます。



テンガイ・パール・ラッサム

 ・・・ほとんど幻

 タミル語でテンガイ・パールはココナッツミルク。
 ラッサムは、南インド料理でポピュラーな、辛酸っぱいスープ。
 ニンニク、唐辛子、胡椒、クミン、コリアンダー、フェネグリーク、アサフェティダを入れて炒め、トゥール・ダルを水に浸した後、ココナッツミルクに浸したものを加え、トマトを入れて煮込み、タマリンド水、塩で味を調えます。



カドゥグ・エラ

 ・・・ほとんど幻

 タミル語でカドゥグはマスタード、エラはエビ。
 玉ネギを炒め、マスタード・シード、ニンニク、クミン、コリアンダー、粉唐辛子を加えて炒め、トマトを加えて柔らかくなるまで炒め、煮たジャガイモを加え、エビを加えて炒め、マスタード・シードとココナッツミルクをミキサーにかけた混合物を加え、煮ます。



スゥイート・マンゴー・チャトニー

 ・・・ほとんど幻

 玉ネギ、ニンニク、生姜を炒め、唐辛子、マスタードシードを入れて炒め、刻んだマンゴーを加えて炒め、砂糖と酢を煮た混合物を加え煮詰めます。
 ティファンやミールス、その他料理に添えられます。


 さて、2013年から約2年越しで、南インド料理について連載して来ました。
 これをもちまして、連載終了とさせていただきます。

 普段、インド料理と言うと、カレーしかイメージできない人なら、目から鱗だったのではないかと思います。

 それでもここに書けたのは、南インド料理の10万分の一くらいの魅力です。
 大森の名店、ケララの風のご主人、沼尻匡彦さんがおっしゃるには、インド料理と言うのは、一生かけて学び、小さな一地域の村周辺の料理が分かるかどうか・・・だそうです。
 未だ流通も発達してなく、ここに書いた何万倍もの珍しい料理が、そこかしこに眠っている可能性があります。

 南インド料理店に行って、カレーとナンではなく、たまにミールスを食べてみるとか、ドーサやワダなんかのティファンを食べてみるとか、南インド料理独自の調理法の料理を食べてみるとか。
 料理の世界が広がります。

 超絶に美味いインド料理は、フランス料理、中国料理、日本料理、イタリア料理に劣らず、多彩で美味いものです。
 そして、それほど値段は高くないのです。

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2015年6月 1日 (月)

魅惑の南インド料理 第十四回 南インド料理の地域料理 マンガロール料理(2)


インド料理全般について考えるべき事

 これは以前も書いていますが、忘れないよう改めて、ここでも述べます。

 インド料理を理解する上で、以下の事を念頭に置かなければなりません。

 ・ベジタリアンとノンベジタリアン
   ノンベジタリアンの中にも、ネギ類は食べない等、様々あるようです。

 ・宗教における食べられない食材
   代表的なのはヒンドゥ教徒は牛肉を食べない、イスラム教徒は豚肉を食べないと言うものですね。
   他にも様々、忌諱(きい)する食材はあるようですよ。

 ・狭い地域内でコミュニティ毎に文化が異なる
   インドの憲法に記された言語は22。
   話者が100万人以上いる言語は50を越えます。
   言語が異なれば、仲間として食事を共にする事はあまりないでしょう。
   さらに同じ地域でも、宗教が異なれば交流は少ないです。
   流通は発達しておらず、同じ地域でも、村毎に方言が違います。

 インドの料理に限定しても、どれほど地域による食文化の違いがあるのか、想像もつきません。


 ・・・ほとんど幻
 ・・・特注すればあるいは
 ・・・専門店でもめったにない
 ・・・専門店のメニューなら
 ・・・たまに見かける
 ・・・ポピュラー

 全て、関東近郊で食べる事が出来るものばかりです・・・といつも書いていますが、関東近郊でマンガロール料理を出す店はほとんどないです。
 今回は、日本でほとんどお目にかかれない料理も含め、紹介します。



マンガロール・カトリック料理

 マンガロールのカトリック・コミュニティで食べられている、特徴的料理をマンガロール・カトリック料理と言います。

 マンガロール・カトリック料理は、ゴア州、ゴア料理の影響を受けています。
 ゴア州は、カルナータカ州の隣の州で、元々ポルトガル領で、クリスチャンが多かったです。
 1560~1763年のマラータ戦争の際、ゴアに住むクリスチャンが、マンガロールに逃げて来たのが、マンガロールのクリスチャンの始まり。
 クリスチャンの移動と共に、料理文化もマンガロールに伝わりました。

 料理にココナッツ、ショウガ、ニンニク、唐辛子を良く使います。
 ノン・ベジタリアンは、豚肉も牛肉も食べます。

 料理は、マンガロール料理と重なるものについては、掲載を割愛します。



マンガロリアン・ポーク・バファット

 ・・・ほとんど幻

 マンガロール・カトリック料理の名物、豚肉をバファット・ピート(独自のミックス・スパイス)等で、スパイシーに味付けした料理。
 別名、デュークラ・マース(Dukra Maas)とも言います。
 サナ、またはウンデ(Unde)と共に食べます。

 マンガロールには、ムスリム(イスラム教徒)もいるだろうから、大ぴらに不浄の動物、豚肉料理を出すレストランには、たちまち放火されるだろうと思いますね。
 想像するに、家庭でこっそり食べられているのではないでしょうか?

 レシピ一例は、玉ネギ、唐辛子、シナモン、クローブ、ベイ・リーフ、ニンニク、生姜を炒め、角切り豚肉を入れ炒め、少量のタマリンド水、バファット・ピート、塩で味を調えます。



マンガロリアン・ロースト・ポーク

 ・・・ほとんど幻

 豚肉表面に、スパイシーな味付けでマリネして、ローストした料理。
 レシピ一例は、パウダーにしたターメリック、胡椒、クミン、クローブ、シナモン、ニンニク、生姜、ギィ、砂糖、塩で豚肉の塊をマリネした後、ローストします。



チキン・インダッド

 ・・・ほとんど幻

 インダッドとは、激辛と言う意味。
 玉ネギ、唐辛子、胡椒、クミン、コリアンダー、シナモン、クローブ、ニンニクを炒め、鶏肉を加えて炒め、水を加えて煮込み、塩で味を調えます。



フィッシュ・ロエ・カリー

 ・・・ほとんど幻

 フィッシュ・ロエとは、魚卵の事。
 魚卵のスパイシー煮込み。
 玉ネギ、ターメリック、乾燥赤唐辛子、青唐辛子、クミン、コリアンダー、乾燥スターフルーツ、カレーリーフ、おろしたココナッツ、ニンニク、生姜を炒め、塩でマリネした魚卵を炒め、ココナッツミルク、タマリンド水を入れ煮込み、塩で味を調えます。



カラム

 ・・・ほとんど幻

 キュウリのサラダ。
 皮を剥いたキュウリをスライスして、粉に挽いた唐辛子、少量のタマリンド水、おろし生姜、ホールのマスタードシード、カレーリーフ、ココナッツミルク、塩で味を調えます。



パンポール

 以前カルナータカ料理(1)で、ニア・ドーサとして説明しています。



ミタイ

 ・・・ほとんど幻

 中力粉(または強力粉と薄力粉のブレンド)を揚げたスイーツ。
 小麦粉をふるい、イースト、ベーキングパウダー、ココナッツミルク、塩、卵とカルダモンを入れ、生地をこねて倍に膨らむまで発酵させる。1個分に取り分け、ダイアモンド型に整形して、油で揚げて、カルダモンとバニラで香り付けした粉糖を散らして飾ります。



マンダジ

 ・・・ほとんど幻

 小麦粉を使ったドーナツ。
 レシピ一例は、全粒粉、ベーキングパウダー、バター、砂糖、牛乳、ヨーグルト、水で生地を作り、生地を1個分に取り分けて整形して油で揚げ、砂糖をまぶします。



カスワー

 ・・・ほとんど幻

 マンガロールでクリスマスに食べられる、22種の菓子。
 ゴア州のカトリックから伝わった習慣。
 説明が長くなりますし、全ての菓子について判明していませんので、個々の菓子の説明は割愛します。



キディヨ

 ・・・ほとんど幻

 別名コルコルズ(Kulkuls)。
 小麦粉、玉子、ココナッツミルク、砂糖、塩、油で生地を作り、1個分に取り分け繭状に整形してフォークで表面に溝を作ります。
 油で揚げ、砂糖水に浸します。



マンガロリアン・カシュー・マカロン

 ・・・ほとんど幻

 メレンゲにカシューナッツを入れ焼いた菓子。
 タミル料理にもこれに似た、トゥーットゥックディ・マカロンがあります。
 卵白でメレンゲを作り、砂糖、バニラ・エッセンス、カルダモンを加えてサックリ混ぜ、カシューナッツを加えて混ぜ、オーブンで焼きます。
 良く知られた円盤状のマカロンではなく、上の写真のような不定形です。



リッチ・プラム・ケーキ

 ・・・ほとんど幻

 プラムがタップリ入ったケーキ。
 砂糖を火にかけキャラメリゼして、小麦粉、玉子、溶かしバター、水、ベーキングパウダー、バニラエッセンス、砂糖、カルダモンを加え生地を練り、キャラメリゼした砂糖、ラム酒に漬け粗目に刻んだドライフルーツのプラム、ラム酒に漬けたレーズン、細かく刻んだアーモンド、クルミ、カシューナッツを加えて生地に練りこみ、パウンドケーキ型に入れてオーブンで焼きます。


 次回は、ポンティシェリ料理について書きます。

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2015年5月20日 (水)

魅惑の南インド料理 第十三回 南インド料理の地域料理 マンガロール料理(1)


インド料理全般について考えるべき事

 これは以前も書いていますが、忘れないよう改めて、ここでも述べます。

 インド料理を理解する上で、以下の事を念頭に置かなければなりません。

 ・ベジタリアンとノンベジタリアン
   ノンベジタリアンの中にも、ネギ類は食べない等、様々あるようです。

 ・宗教における食べられない食材
   代表的なのはヒンドゥ教徒は牛肉を食べない、イスラム教徒は豚肉を食べないと言うものですね。
   他にも様々、忌諱(きい)する食材はあるようですよ。

 ・狭い地域内でコミュニティ毎に文化が異なる
   インドの憲法に記された言語は22。
   話者が100万人以上いる言語は50を越えます。
   言語が異なれば、仲間として食事を共にする事はあまりないでしょう。
   さらに同じ地域でも、宗教が異なれば交流は少ないです。
   流通は発達しておらず、同じ地域でも、村毎に方言が違います。

 インドの料理に限定しても、どれほど地域による食文化の違いがあるのか、想像もつきません。


 ・・・ほとんど幻
 ・・・特注すればあるいは
 ・・・専門店でもめったにない
 ・・・専門店のメニューなら
 ・・・たまに見かける
 ・・・ポピュラー

 全て、関東近郊で食べる事が出来るものばかりです・・・といつも書いていますが、関東近郊でマンガロール料理を出す店はほとんどないです。
 今回は、日本でほとんどお目にかかれない料理も含め、紹介します。



マンガロール料理

 マンガロール料理(Mangalorean Cuisine)は、カルナータカ州の南西部に位置するダクシナ・カンナダ県の、インド洋に面した都市の、特徴のある料理。



マンガロール料理の地理的考察

 気候につきましては、カルナータカ料理に書いたのと一緒です。

 カルナータカ州西岸・・・クンダプール(Kundapura)、ウドゥピ、カルカラ(Karkala)、マンガロール、ベルサンガティ(Belthangady)、パター(Puttur)、カサラゴト(Kasaragod)は、ツル語文化圏(Tulu Nadu)。
 ナードゥは南インドで土地を意味する言葉です。
 ツル語は、カルナータカ州とケララ州のドラビダ族で話されている、話者200万人くらいいると考えられている言語。
 ツル語の文字は、新しくとも紀元前15-14世紀の記録があります。
 カトリックは主に、コンカニ語話者が多いです。

 同じツル語文化圏のウドゥピ料理とは、相互に影響し合っています。
 特にウドゥピ料理とは、多くの料理が共通します。
 広義のマンガロール料理では、ウドゥピ料理を含むツル語文化圏の料理全般を指す事があります。



マンガロール料理の特徴

 マンガロールは食都で、マンガロール風と名付けられた料理が、いくつもあります。
 一方で、マンガロール風の料理はカルナータカ料理・・・特にツル語文化圏にも広まっているため、マンガロールだけで食べられる料理は、多くはありません。
 キリスト教徒・・・とりわけカトリックの割合が、他地域に比べ多く、マンガロール料理の1つの特徴となっています。

 マンガロール料理では、ココナッツと唐辛子を良く使います。
 海に面しているので、スパイシーな魚料理が名物。
 良く使われるのは、カライワシ(レディ・フィッシュ)。

 他の南インド料理と同じく、米を使った料理、軽食は多いです。
 また紅麹が付着した米・・・レッド・グレイン・ライス(Red Grain Rice)を食べます。

 料理にココナッツを良く使います。

 都市部は国際的で、様々な宗教のコミュニティがあり、食べられる料理、食材が異なります。
 ヒンドゥー教のベジタリアンは、ココナッツミルク、マンゴスチンの1種コクム(kokum)、生マンゴー、タマリンドが使われます。
 キリスト教のコミューンでは、ベジタリアンでなければ、牛肉も豚肉も食べます。
 イスラム教のコミューンでは、鶏肉、羊肉、玉子が良く使われ、ビリヤニがしばしば食べられます。

 キリスト教のコミューンでも、多数派のカトリックに関しては、マンガロール・カトリック料理と言う、独自の料理があります。
 これについては、次回説明します。



ラッサム

 以前ミールスで説明しています。



サール

 以前カルナータカ料理(1)で説明しています。



サンバル

 以前ミールスで説明しています。



メナスカイ

 以前ウドゥピ料理で説明しています。



タンブリ

 以前ウドゥピ料理で説明しています。



コサンバリ

 以前ミールスで説明しています。



バジ

 以前カルナータカ料理(1)で説明しています。



ゴージュ

 以前ミールスで説明しています。



コデル

 以前ウドゥピ料理で説明しています。



アジェスナ

 以前ウドゥピ料理で説明しています。



ビシ・ベレ・バ-ス

 以前ティファンで説明しています。



カネ・フライ

 ・・・ほとんど幻

 カネとは、レディ・フィッシュ(カライワシ)。
 別名、レディ・フィッシュ・フライ(Lady Fish Fry)とも言います。

 レシピ一例は、カライワシの内臓を取って洗い、粉唐辛子、ターメリック、ニンニク、生姜、レモン汁、塩でマリネして、表面にデュラムセモリナ小麦をつけて揚げます。

 都内でカネ・フライを出してくれる店は知りませんが、似たような料理なら出す店はあります。



アンジャル

 ・・・ほとんど幻

 別名、サーマイ・フライ(Surmai Fry)とも言います。
 サーマイとは、ヒラマサ等の大型の魚の総称。

 レシピ一例は、ぶつ切りにしたヒラマサを、塩、生姜、ニンニク、ターメリック、粉唐辛子、タマリンド水でマリネして、表面にデュラムセモリナ小麦をつけて揚げます。

 都内でアンジャルを出してくれる店は知りませんが、似たような料理なら出す店はあります。



マンガロリアン・チキン・カレー

 以前ウドゥピ料理で説明した、コーリー・カッシの事です。



ビージャ・マノリ・アップカリ

 ・・・ほとんど幻

 テンドリ・カシューナッツ・ポリヤル(Tendli Cashewnuts Poriyal)またはテンドラ・カシューナッツ・ポリヤル(Tendra Cashewnuts Poriyal)とも言います。
 テンドリ/テンドラとは、ヤサイカラスウリの事。
 レシピ一例は、刻んだヤサイカラスウリ、カシューナッツを炒め、別鍋でココナッツ・オイルに玉ネギ、乾燥赤唐辛子、青唐辛子、クミン、マスタードシード、カレーリーフ、アサフェティダを炒め、ヤサイカラスウリ、カシューナッツ、おろしたココナッツを入れ炒めて、塩で味を調え、コリアンダー・リーフで飾ります。


シヒ・サンバル

 ・・・ほとんど幻

 カボチャ(シヒ)のサンバル。
 レシピ一例は、カボチャ、トゥール・ダル(キマメ)をタマリンド、塩、砂糖を加えた水に浸け、鍋でターメリック、唐辛子、胡椒、コリアンダー、フェヌグリーク、カレーリーフを炒め、水ごとカボチャ、トゥール・ダルを鍋に入れて煮込みます。



メナスカイ

 以前ウドゥピ料理で説明しています。



マーヴィナ・サール

 ・・・ほとんど幻

 マーヴィナ(マンゴー)のサール。
 レシピ一例は、青マンゴーをみじん切りし、乾燥赤唐辛子、青唐辛子、クミン、アサフェティダを炒め、ココナッツミルクを加えて煮て、塩で味を調えます。



マルワイ・スッカ

 ・・・ほとんど幻

 マルワイ・アジュディナ(Marwai Aajadina)とも言います。
 マルワイとはシェル・フィッシュ(貝類全般)。
 シェル・フィッシュをドライにスパイシーに料理したもの。
 レシピ一例は、ココナッツ・オイルで、ターメリック、唐辛子、胡椒、クミン、コリアンダー、マスタード・シード、フェンネル、アジョワン・シード、カレーリーフを炒め、ペーストにした玉ネギ、ニンニクを加えて炒め、タマリンド・ペースト、アサリ、ムール貝等を入れて炒めて蒸し煮すします。



マンガロール・フィッシュ・カレー

 ・・・ほとんど幻

 マンガロール料理定番の、魚のスパイシー煮込み。
 レシピ一例は、玉ネギを炒め、ターメリック、唐辛子、胡椒、クミン、コリアンダー、メティ、ニンニク、生姜、おろしたココナッツを炒め、3枚におろしたマナガツオ入れ炒め、水、タマリンド水を加えて煮込み、塩で味を調えます。



ポーク・ソーポテル

 ・・・ほとんど幻

 ムスリム(イスラム教徒)は、不浄の動物、豚肉は食べないので、ヒンドゥ教徒、キリスト教の料理なんだろうと思います。
 レシピ一例は、豚肉と豚レバーをベイ・リーフ、塩を加えた湯で下煮する。玉ネギを炒め、ターメリック、乾燥赤唐辛子、青唐辛子、胡椒、クミン、クローブ、シナモン、ポピー・シード、ニンニク、生姜を入れ炒め、水と酢を加えて煮て、塩で味を調えます。



コーリー・スッカ

 ・・・ほとんど幻

 鶏肉のスッカ。
 スッカとは、スパイシーに味付けして、ドライに炒め煮する事。
 コーリーとは鶏肉の事。
 レシピ一例は、ギィで、玉ネギ、唐辛子、胡椒、クミン、コリアンダー、フェンネル、オアマ(Oama/アジョワンン・シード)を炒め、ターメリック、ニンニクを炒め、鶏肉を加えて炒め、火が通ったらタマリンド、塩で味を調えます。
 米、またはドーサと共に食べます。



マサラ・ドーサ

 以前ティファンその1で説明しています。



ニア・ドーサ

 ・・・ほとんど幻

 ウドゥピ料理、マンガロール料理の米のみで作るドーサ。
 ニアはツル語で水。直訳すると、水のドーサ。
 別名、パンポール(Panpole)とも言い、マンガロール・カトリック料理で食べられます。

 4時間以上水に漬けた米を破砕してペーストにし、薄く伸ばして焼きます。
 ドーサと違い、発酵させません。

 サンバルやチャトニー、塩、アサフェティダ、インドの漬物、カレーが添えられます。



ワダ

 以前ティファンその1で説明しています。



ポンダ

 以前ティファンその1で説明しています。



ウプマ

 以前ティファンで説明しています。
 この地方ではサジゲ(Sajjige)、またはバジル(Bajil)と呼ぶようです。



サナス

 ・・・ほとんど幻

 ウドゥピ料理、マンガロール料理の、イーストを利かせたイドゥリ。
 サナ(Sana)とも、マンガロリアン・イドゥリ(Mangalorean Idli)とも言います。
 各種チャトニー、サンバル、カレーに付けて食べます。

 レシピ一例は、米とキマメを水に浸け、破砕してイーストと砂糖を加え、常温で発酵させて蒸し器で蒸します。



マンガロール・バジ

 以前ウドゥピ料理で、ゴリ・バジェとして説明しています。



パスロード

 以前ウドゥピ料理で説明しています。



ココナッツ・アッパム

 ・・・ほとんど幻

 ココナッツを多目に入れたアッパム。または普通にココナッツ入りのアッパム。
 アッパムは以前、ケララ料理で説明しています。



レッド・グレイン・ライス

 ・・・ほとんど幻

 紅麹が付着した米。
 別名、レッド・イースト・ライス(Red Yeast Rice)とも言います。



コリ・ロティ

 ・・・ほとんど幻

 煎餅のような米ロティと、スパイシーに煮込んだ鶏肉のセット。
 スパイシーに煮込んだ鶏肉のレシピ一例は、味付けは刻み玉ネギ、粉唐辛子、クミン、コリアンダー、胡椒を炒め、ターメリック、ニンニクを炒めて、ココナッツミルクを加え、カットした鶏肉を入れて煮込み、レモン汁、ガラム・マサラ、塩で味を調えます。



アッキ・ロティ

 ・・・ほとんど幻

 米粉、塩、水で生地を作り、丸く薄く伸ばして焼いた、米粉のロティ。



アッパム

 ・・・ほとんど幻

 以前ケララ料理で説明しています。
 別名、カッパ・ロティ(Kappa Rotti)とも言います。



ホリッジ

 以前カルナータカ料理(1)で、オバッツという名で説明しています。



ラドゥ

 以前ティファンで説明しています。



ラサヤナ

 以前ウドゥピ料理で説明しています。



パーヤサ

 以前ウドゥピ料理で説明しています。
 パヤサムの事です。



ムング・ダル・パヤサム

 ・・・ほとんど幻

 皮なしの緑豆のパヤサム。
 レシピ一例は、ムング・ダルを水に浸けて柔らかくし、茹でて煮崩し、炒めたカシューナッツ、砂糖、牛乳を加えて煮て、おろしたカルダモンで香り付けします。



ガドバッド・アイスクリーム

 ・・・ほとんど幻

 この地方名物のアイスクリーム・サンデー。
 元祖は1977年ウドゥピのホテル・ダイアナと言う説と、マンガロールのアシデアル・アイスクリームとの2説あります。
 レシピ一例は、アイスクリームはバニラ、チョコレート、チョコレート・チップ、イチゴ、マンゴー、ココナッツ、桜のバニラ、コーヒー、カボチャ、サフラン・アーモンド等を使用し、マンゴー、リンゴ、パイナップル、バナナ、マンダリン、パイナップル、スイカ、イチゴ、ブルーベリー、ブラックベリー、パパイア、ブドウ等季節のフルーツ、フレッシュ・フルーツを使ったフルーツゼリー、カシューナッツ、アーモンド、ピスタチオ等ナッツ類、レーズン、プルーン、オレンジ、クランベリーなどのドライフルーツを使って作ります。



マニ

 ・・・ほとんど幻

 英語でMaaniとかManniとも書きます。
 別名、ライス・ハルワ(Rice Halwa)。
 レシピ一例は、米を水に浸し、牛乳を加えて破砕、砂糖、カルダモンを加え、ギィで炒め、おろしたココナッツを加えて炒め、適度な硬さになったら整形してレーズンで飾ります。


 次回は、マンガロール・カトリック料理について書きます。

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2015年4月 9日 (木)

魅惑の南インド料理 第十二回 南インド料理の地域料理 ウドゥピ料理


インド料理全般について考えるべき事

 これは以前も書いていますが、忘れないよう改めて、ここでも述べます。

 インド料理を理解する上で、以下の事を念頭に置かなければなりません。

 ・ベジタリアンとノンベジタリアン
   ノンベジタリアンの中にも、ネギ類は食べない等、様々あるようです。

 ・宗教における食べられない食材
   代表的なのはヒンドゥ教徒は牛肉を食べない、イスラム教徒は豚肉を食べないと言うものですね。
   他にも様々、忌諱(きい)する食材はあるようですよ。

 ・狭い地域内でコミュニティ毎に文化が異なる
   インドの憲法に記された言語は22。
   話者が100万人以上いる言語は50を越えます。
   言語が異なれば、仲間として食事を共にする事はあまりないでしょう。
   さらに同じ地域でも、宗教が異なれば交流は少ないです。
   流通は発達しておらず、同じ地域でも、村毎に方言が違います。

 インドの料理に限定しても、どれほど地域による食文化の違いがあるのか、想像もつきません。


 ・・・ほとんど幻
 ・・・特注すればあるいは
 ・・・専門店でもめったにない
 ・・・専門店のメニューなら
 ・・・たまに見かける
 ・・・ポピュラー

 全て、関東近郊で食べる事が出来るものばかりです・・・といつも書いていますが、関東近郊でウドゥピ料理を出す店はほとんどないです。
 今回は、日本でほとんどお目にかかれない料理も含め、紹介します。



ウドゥピ料理

 ウドゥピは、カルナータカ州の西部中央、インド洋に面した都市。
 食都で、特色のある料理が多く、医食同源の考え方、アーユルヴェーダーの発祥の地です。


ウドゥピ料理の地理的考察

 気候につきましては、カルナータカ料理に書いたのと一緒です。

 カルナータカ州ウドゥピ県は、人口100万人以上。
 東はにガーツ山脈にかかる丘があり、森が広がり、シカ、バイソン、虎、キングコブラが生息しています。
 牛の酪農をしていて、牛乳が生産されています。
 ヤシやカシューナッツが自生しています。
 かつて農業が主体で、現在も郊外で米作していて、海岸では漁業も盛んです。
 タイル工場、ココナッツオイル加工場、印刷業、IT産業、火力発電等の経済が発展し、教育が行き届き、識字率91%と、インドの他の地域に比べ高いです。

 主に話されている言語は、ツル語、カンナダ語、ベアリー語、ウルドゥ語、コンカニ語。
 地域、コミュニティによって、狭い地域に異なる様々な言語が話されています。



ウドゥピ料理の特徴

 穀物、野菜、果物、ココナッツが良く使われます。

 一部のベジタリアンは、アーユルヴェーダーの伝統に従い、ニンニクや玉ネギの使用すら認めない場合もあります。
 ウドゥピ近郊のシヴァザ(Shivalli)は、アーユルヴェーダの本場。
 もちろん、ノンベジの料理もあります。

 カボチャとヒョウタンは、サンバルに良く使われます。
 ココナッツミルクと、ココナッツオイルを使った、シチューのメニューが多数あります。

 マサラ・ドーサは、この地方発祥の名物ドーサ。

 玉ネギ、唐辛子、ターメリック、クミンシード、マスタードシード、タマリンドペースト、パームシュガー、塩、コッタマリ、カレーリーフ等で作られる豆のカレー、サール(Saaru)は、この地域でよく食べられます。

 ウドゥピ料理のルーツは、アシュタ・マタス寺院だと言われています。
 近隣のマンガロール料理と、相互に影響しあっています。



ラッサム

 以前ミールスで説明しています。



サール

 以前カルナータカ料理(1)で説明しています。



サンバル

 以前ミールスで説明しています。



コデル

 ・・・ほとんど幻

 サンバルの代わりに出される、スパイシー味付けした野菜の煮込み料理。
 名前が違うので、概念も違うのだろうと思いますが、調べても良く分かりませんでした。

 写真は、バナナのコデル、ケレ・コデル。
 ちなみにこのバナナ、食事用の甘くないもの。
 レシピ一例は、バナナを角切りにし、塩水で茹でます。
 ココナッツオイルを熱してニンニクペーストを炒め、ターメリック、青唐辛子、粉唐辛子、胡椒、クミン、コリアンダー、シナモンを炒めて、バナナとおろしたココナッツ、水を加え煮て、塩で味を調えます。



メナスカイ

 ・・・ほとんど幻

 サンバルの代わりに出される、スパイシー味付けした野菜の煮込み料理。
 名前が違うので、サンバルともコデルとも概念も違うのだろうと思いますが、調べても良く分かりませんでした。

 写真は、パイナップルのメナスカイ。
 検索すると、たくさんレシピが出て来るので、ポピュラーな料理だと思います。
 レシピ一例は、パイナップルを角切りにし、タマリンドペースト、パームシュガー、塩で茹でます。
 ゴマ、ターメリック、乾燥赤唐辛子、コリアンダーシード、クミンシード、マスタードシード、アサフェティダ、カレーリーフを炒めて、パイナップル、水を加え煮て、塩で味を調えます。



フーリー

 ・・・ほとんど幻

 サンバルの代わりに出される、スパイシーに味付けしたおろしたココナッツ入り野菜の煮込み料理。
 しかし、サンバルもコデルもメナスカイも、おろしたココナッツを入れる事は多く、違いは調べても良く分かりませんでした。

 写真は、ナスのフーリー、ガラ・フーリー。
 レシピ一例は、ナスを1口大に切り、レンズ豆と共に炒めます。
 別のフライパンでターメリック、粉唐辛子、コリアンダーシード、クミンシード、フェネグリークシード、アサフェティダ、カレーリーフを炒めて、ナスとレンズ豆、水を加え煮て、おろしたココナッツ、ガラム・マサラ、塩で味を調えます。



アジェスナ

 ・・・ほとんど幻

 スパイシー味付けした野菜のドライな炒め煮料理。
 ポリヤルとかサブジとどう違うか・・・突っ込まないで(笑)。
 レシピ一例は、サヤインゲン、ジャガイモ、ニンジンを1口大にカットして少量のお湯で茹でます。
 フライパンでターメリック、青唐辛子、粉唐辛子、マスタードシード、おろしたココナッツ、アサフェティダを炒めて、水ごと野菜を加え炒め煮して、ガラム・マサラ、塩で味を調えます。



チトラナ

 ・・・ほとんど幻

 スパイシーに味付けした炒めごはん。
 レシピ一例は、玉ネギ、唐辛子、カレーリーフ、おろしたココナッツ、ターメリック、水に浸して茹でたケツル小豆とヒヨコ豆、ピーナッツを炒め、炊いた米を入れて炒め、レモン汁、塩で味を調え、刻んだコリアンダーリーフで飾ります。



コーリー・カッシ

 ・・・専門店でもめったにない

 スパイシーに味付けした汁気の多い料理。
 肉類や魚介類のノンヴェジタリアン、ヴェジタリアン料理、両方ある。
 カルナータカ州の元武家カーストで、地主が多い富裕コミュニティ(Bunt community)で、食べられていた。
 そのため、玉ネギ、ココナッツミルクの濃厚な旨味、ふんだんなスパイスを使ったリッチテイストな料理。

 レシピ一例は、ニンニク、生姜、塩で鶏肉をマリネ。
 コリアンダーソードを色づくまで炒め、クローブ、シナモン、フェンネル、ナツメグ、メース、カレーリーフ、赤唐辛子を香りが出るまで炒め、玉ネギとニンニクを電子レンジでトロトロになるまで加熱、フードプロセッサーでペーストにしてフライパンに入れ、茶色くなるまで炒め、1口大にカットした鶏肉、ターメリック、水を加えて煮込み、タマリンドを加え煮込み、ココナッツミルクを入れて煮て、塩で味を調え、揚げカレーリーフで飾ります。



コサンバリ

 以前ミールスで説明しています。
 ウドゥピ料理のコサンバリは、レンティ・・・レンズ豆主体のサラダのようです。



タンブリ

 ・・・ほとんど幻

 野菜、ハーブ、スパイスのペーストとカード(凝乳)を合わせた料理。
 パチャディのようなものなのかも知れません。
 レシピ一例は、生姜の根、生のタイム、青唐辛子をペーストにして、粉唐辛子、クミンパウダー、おろしたココナッツ、マスタードシード、カード(凝乳)と合わせ、塩で味を調えます。



アルー・バジ

 ・・・専門店のメニューなら

 バジは以前、カルナータカ料理(1)で説明しています。
 アルー・・・ジャガイモを使ったバジです。
 レシピ一例は、ベサン粉(豆粉)、ベーキングパウダーを水で溶いて、粉唐辛子、ガラム・マサラ、アサフェティダ、油、塩で味付けし、薄く切ったジャガイモに衣付して揚げたもの。



ウプマ

 以前ティファンで説明しています。
 この地方ではサジゲ(Sajjige)、またはバジル(Bajil)と呼ぶようです。



マサラ・ドーサ

 以前ティファンその1で説明しています。



ウディナ・ヒッツ

 ・・・ほとんど幻

 豆粉、またはマッシュしたジャガイモとカード(凝乳)を混ぜ、スパイシーに味付けした料理。
 レシピ一例は、カード(凝乳)に、豆粉、コリアンダーリーフ、塩を混ぜます。
 フランパンで刻んだ玉ネギ、マスタードシード、カレーリーフ、アサフェティダ、青唐辛子を炒め香りが出たら、カードを加えて炒め、仕上げに刻んだコリアンダーリーフで飾ります。



ビシ・ベレ・バ-ス

 以前ティファンで説明しています。



ゴリ・バジェ

 ・・・ほとんど幻

 カード(凝乳)入りのスパイシーに味付けした団子を揚げた料理。
 マンガロール・バジとも言います。

 レシピ一例は、小麦粉、豆粉、カード(凝乳)、ホールのクミンシード、おろし生姜、みじん切りの玉ネギ、カレーリーフ、コリアンダーリーフ、塩、砂糖、ベーキングパウダーを混ぜ、丸めて油で揚げます。
 各種チャトニー、サンバルを添えます。



パスロード

 ・・・ほとんど幻

 里芋の葉の辛し和え・・・でしょうか?
 この料理は、コンカニ語のコミュニティで特によく食べられています。
 レシピ一例は、米と緑豆を水に浸け、破砕してペーストにして粉唐辛子、アサフェティダ、パームシュガー、塩で味を調え、里芋の葉に塗り、丸めてカットします。



ワダ

 以前ティファンで説明しています。



マサラ・ラヴァ・イドゥリ

 ・・・専門店でもめったにない

 麦と豆で作ったパンケーキ。
 レシピ一例は、麦を炒め、マスタード・シード、ヒヨコ豆。ケツル小豆を入れて炒め、デュラムセモリナ小麦粉、バターミルク、塩、おろしたニンジンを加え、専用の蒸し容器の型にで成形して、蒸して作ります。



チャクーリ

 ・・・専門店のメニューなら

 ケツル小豆、米粉、塩、唐辛子、アサフェティダの生地を細く伸ばし、渦巻状に整形してカリッとするまで揚げたものです。
 タミル料理からカルナータカに伝わり、タミル・ナードゥでは、ムルク(Murukku)と言います。



カデュブ

 ・・・ほとんど幻

 米粉の生地に豆の餡を詰めた餃子のようなもの。
 レシピ一例は、ケツル小豆を水に浸け、青唐辛子、塩を加え破砕してペーストにして蒸し、マスタードシード、アサフェティダ、カレーリーフ、おろしたココナッツを混ぜて炒め、湯で溶いた米粉生地に包んで蒸します。
 豆の餡を甘くした、スウィーツのバリエーションもあります。



ペラキ・ガティ

 ・・・ほとんど幻

 ジャックフルーツと米の蒸しケーキ。
 レシピ一例は、ジャックフルーツと炊いた米をペーストにして、パームシュガーを加え、チークの葉にくるんで蒸したもの。
 そのまま食べるほか、 コーリー・カッシに浸して食べます。



パラマナ

 ・・・ほとんど幻

 ライスプディング。
 レシピ一例は、牛乳、パームシュガーで米を煮て、揚げカシューナッツを飾ります。



パーヤサ(パヤサ?)

 パヤサムの事。
 以前ケララ料理で説明しています。



パール・パヤサム

 ・・・たまに見かける

 米入りのパヤサム。
 レシピ一例は、予めナッツを炒め香りを出し、米と牛乳を入れて煮込み、砂糖で味を調え、カシューナッツを入れて、香りを移します。



ラサヤナ

 ・・・ほとんど幻

 バナナを甘く味付けして和えたスイーツ。
 レシピ一例は、カットしたバナナに、パームシュガー、おろしたココナッツ、カルダモンで味付けして和えます。

 バナナをココナッツミルクに浸したバリエーションもありますので、紹介します。
 レシピ一例は、カットしたバナナを、パームシュガー、おろしたココナッツ、カルダモンで味付けしたココナッツミルクに浸します。



ハヤグリーヴァ・マディ

 ・・・ほとんど幻

 煮た豆を潰して作るデザート。
 レシピ一例は、1晩水に漬けたレンズ豆を煮込んで柔かくなったらマッシュし、ギィ、パームシュガー、おろしたココナッツを加えて混ぜ、おろしたココナッツ、揚げたカシューナッツとアーモンドで盛り付けします。



ホリッジ

 以前カルナータカ料理(1)で、オバッツという名で説明しています。



ウンダエ

 以前ティファンで、ラドゥとして説明しています。



カシ・ハルワ

 ・・・ほとんど幻

 冬瓜を潰して、甘く煮たデザート。
 レシピ一例は、冬瓜の種を取り、実をカットしておろし、ギィで炒め、パームシュガー、サフランを入れ、汁気が飛んだらカルダモン、レーズンを加えます。



ケサリ・バット

 以前ティファンで、ラドゥとして説明しています。



ウドゥピ料理のフルコース(ミールス?)

 ウドゥピ料理のコースのフルコースは、以下のように構成されます。

 ・ギィ
 ・塩
 ・各種アチャール(インドのピクルス)
 ・コサンバリ
 ・各種チャトニー
 ・アジェスナ
 ・チトラナや他のスパイシーに味付けしたライス
 ・ハパラ
 ・蒸したライス
 ・サールまたはラッサム
 ・メナスカイ
 ・コデル
 ・ボンダ、チャクーリ、ワダ等の揚げ物
 ・バターミルクとカード(凝乳)
 ・ラドゥ、ホリッジ、ケサリ・バット等のスゥイーツ
 ・パラマナまたはパヤサム


 次回は、マンガロール料理について書きます。

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2015年2月 8日 (日)

魅惑の南インド料理 第十一回 南インド料理の地域料理 カルナータカ料理(2)


インド料理全般について考えるべき事

 これは以前も書いていますが、忘れないよう改めて、ここでも述べます。

 インド料理を理解する上で、以下の事を念頭に置かなければなりません。

 ・ベジタリアンとノンベジタリアン
   ノンベジタリアンの中にも、ネギ類は食べない等、様々あるようです。

 ・宗教における食べられない食材
   代表的なのはヒンドゥ教徒は牛肉を食べない、イスラム教徒は豚肉を食べないと言うものですね。
   他にも様々、忌諱(きい)する食材はあるようですよ。

 ・狭い地域内でコミュニティ毎に文化が異なる
   インドの憲法に記された言語は22。
   話者が100万人以上いる言語は50を越えます。
   言語が異なれば、仲間として食事を共にする事はあまりないでしょう。
   さらに同じ地域でも、宗教が異なれば交流は少ないです。
   流通は発達しておらず、同じ地域でも、村毎に方言が違います。

 インドの料理に限定しても、どれほど地域による食文化の違いがあるのか、想像もつきません。


 ・・・ほとんど幻
 ・・・特注すればあるいは
 ・・・専門店でもめったにない
 ・・・専門店のメニューなら
 ・・・たまに見かける
 ・・・ポピュラー

 全て、関東近郊で食べる事が出来るものばかりです。



マーレナドゥ料理

 マーレナドゥは、南インドカルナータカ州の南西にある都市です。
 その料理は近隣のコールギ、マンガロールから影響を受けていますが、独自発展しています。

 マーレナドゥは山脈の土地を意味する言葉で、使われる食材は、山の幸が主となります。
 タケノコ、コリアンダーリーフ、ターメリック、フェヌグレックリーフを良く使い、油の使用は控え目です。

 マンゴーのピクルス、ミディガーイ(Midigayi)や、米料理のサンディジ(Sandige)やアヴァラッキ(Avalakki)、米粉のロティ、タルピッツ(Talipittu)等が、この地域特有の料理となります。

 残念ながら、特徴的マーレナドゥ料理を出す店は、関東近郊にはないように思います。
 料理紹介を割愛させて頂きます。



コダグ料理

 コダグは、南インドカルナータカ州の南西にある人口54万人の県です。
 紀元前4世紀のアレクサンドロス3世の東征で残された、古代ギリシア人の子孫が住んでいたたそうで、カルナータカ料理の中でもとりわけ特徴的です。

 米が主食で、料理がカルナータカ料理と比べ、濃厚。
 良く食べられる食材は、豚肉、鶏肉、キノコ類、タケノコ、バナナ等。料理には大量の唐辛子、カレーリーフ、ココナッツを使います。



ヌール・プットゥ

 以前ティファンその2で説明しています。



ナワヤット料理

 ナワヤットは、南インドカルナータカ州の西にある都市です。
 ナワヤット料理とは、イスラム教コミュニティで食べられている料理です。

 バートカル・ビリヤニ(Bhatkal Biryani)と言う、魚を使ったビリヤニが名物です。

 残念ながら、特徴的ナワヤット料理を出す店は、関東近郊にはないように思います。
 料理紹介を割愛させて頂きます。


 今回は、料理紹介がほとんど出来ない(地域料理を出している店がない)なんて、思ってもみませんでした。
 書くのは、とても楽でしたが。

 次回は、ウドゥピ料理について書きます。

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2015年1月 8日 (木)

魅惑の南インド料理 第十回 南インド料理の地域料理 カルナータカ料理(1)


インド料理全般について考えるべき事

 これは以前も書いていますが、忘れないよう改めて、ここでも述べます。

 インド料理を理解する上で、以下の事を念頭に置かなければなりません。

 ・ベジタリアンとノンベジタリアン
   ノンベジタリアンの中にも、ネギ類は食べない等、様々あるようです。

 ・宗教における食べられない食材
   代表的なのはヒンドゥ教徒は牛肉を食べない、イスラム教徒は豚肉を食べないと言うものですね。
   他にも様々、忌諱(きい)する食材はあるようですよ。

 ・狭い地域内でコミュニティ毎に文化が異なる
   インドの憲法に記された言語は22。
   話者が100万人以上いる言語は50を越えます。
   言語が異なれば、仲間として食事を共にする事はあまりないでしょう。
   さらに同じ地域でも、宗教が異なれば交流は少ないです。
   流通は発達しておらず、同じ地域でも、村毎に方言が違います。

 インドの料理に限定しても、どれほど地域による食文化の違いがあるのか、想像もつきません。


 ・・・ほとんど幻
 ・・・特注すればあるいは
 ・・・専門店でもめったにない
 ・・・専門店のメニューなら
 ・・・たまに見かける
 ・・・ポピュラー

 全て、関東近郊で食べる事が出来るものばかりです。



カルナータカ料理

 カルナータカ料理は、南インド5州の北西にあるカルナータカ州の料理です。

 カルナータカ州は、南にケララ州、南東にタミル・ナードゥ州、東にアーンドラ・プラデーシュ州、北にマハーラーシュトラ州、北西にゴア州に接しています。
 カルナータカ州は、14世紀に誕生した、ヴィジャヤナガル朝の封建国、マイソール王国の最大版図と、ほぼ重なります。
 ヴィジャヤナガル朝が衰退すると、独立国家となりました。

 18世紀に、ベンガルを植民地化したイギリスは、親英国のニザーム藩王国を味方に、次の植民地とするためマイソール王国と戦いました。
 これをマイソール戦争と言います。

 1767年から1799年まで、第4次に渡って戦われたマイソール戦争は、マイソール王国が第1次マイソール戦争に勝利するなど、当初はマイソール王国が優勢でした。
 第2次マイソール戦争の際に、聡明な王、ハイダル・アーリーが病死して、マイソール王国優勢のまま講和となりました。
 その後のイギリスの巧みな外交で、北カルナータカがマイソール王国から離反してイギリスと手を結び、国境を接するイギリス陣営のマラータ同盟とニザーム藩王国に、割譲せざるを得なくなりました。
 南カルナータカはヒンドゥ教徒が多く、北カルナータカは南カルナータカよりイスラム教徒が多い地域で、マラータ同盟とニザーム藩王国とも支配者がイスラム教徒なのです。
 その後、マイソール王国はジリ貧となり、最終的にイギリスと近辺のニザーム藩王国を中心とするムスリムのマハラジャ連合軍に敗れて、滅びます。

 カルナータカ料理は、南北で特色が異なりますが、これは北カルナータカのイスラム教徒が多いからではないかと思われます。



カルナータカ料理の地理的考察

 カルナータカ州の公用語は、カンナダ語。
 インド南部に住む元々のインド原住民、ドラビダ族に2500年くらい前から話されている、古い言語の1つで、インド憲法の第8付則に掲載されている22のインドの公用語のひとつです。

 低地は西側海岸のわずかな地域で、大部分は西ガート山脈と東ガート山脈の標高1000m近い台地上にあります。
 熱帯性モンスーン気候で、3月から6月までが乾燥し、6月から9月は雨季ですが、大部分は高地ですので気温30度前後、最低気温も20度以上と過ごしやすい天候です。
 12月や1月頃には最低気温が15度くらいに低くなります。



カルナータカ料理の分類

 カルナータカは特徴的な地域が分かれていて、1つに絞るのが困難です。
 大きく分けると北カルナータカ料理、南カルナータカ料理となりますが、南カルナータカ料理中からさらに、マーレナドゥ料理、コダグ料理、ナワヤット料理に小分類します。
 カルナータカ州内にあるウドピ料理、マンガロール料理は独立した分類として、別に記述します。
 つまりカルナータカ州内はグルメな場所で、マーレナドゥ、コダグ、ナワヤット、ウドゥピ、マンガロールは食都なのです。



北カルナータカ料理とは?

 カルナータカ州の北部山岳地域、ビーダル、グルバルガ、ビジャプル、バーガラコーテ、ベレガーヴィ、ライチュール、ダールワール、ガダグ、ハーヴェーリ、コッパラ、ベラリーの一部を含む地域の料理です。
 カルナータカ料理の影響も受けつつ、ムスリム(イスラム教徒)が多い事から、食文化が南カルナータカと異なります。
 同じくムスリムの多い、北部のマハーラーシュトラ料理の影響、ムグライ料理の影響も受けています。

 残念ながら、関東で特徴的な北カルナータカ料理を食べられる店はありません。
 関東で食べられる可能性のある多くのカルナータカ料理は、北カルナータカ料理と南カルナータカ料理かぶっているため、これ以上の説明は割愛します。
 下記南カルナータカ料理を参照願います。



南カルナータカ料理とは?

 カルナータカ州の南部台地の地域、カルナータカ、コラー、ベンガルール、マイソール、ツマクール、マンドヤ、ハーサナ、チャムラージャナガラ地区の料理です。
 南カルナータカ料理は、南インド料理の影響を受けつつ、発展させた独自の料理文化があります。



ビシ・ベレ・バ-ス

 以前ティファンで説明しています。



ドーサ

 以前ティファンで説明しています。



チャパティ

 以前ケララ料理で説明しています。



イドゥリ

 以前ティファンで説明しています。



コサンバリ

 以前ミールスで説明しています。



ボンダ

 以前ティファンで説明しています。



パルヤ

 ・・・ほとんど幻

 パルヤは、カルナータカ料理のスパイシーに味付けした野菜炒めのようなもの。
 自分の乏しい知識では、他の南インド料理にはないと思いますが、あえて無理やり対比するとサブジがそれに当たります。

 関東でパルヤを出す店は知らないですが(と言うので5つUFO)、カルナータカ出身の料理人はいるので、頼めば作ってもらえるかも知れません。
 レシピ一例は、ホースグラム豆を使ったフラリ・パルヤ。
 茹でたホースグラム豆、玉ネギ、おろしたココナッツ、マスタードシード、青唐辛子、カレーリーフを炒め、レモン汁、塩で味を調え、コリアンダー・リーフを散らします。



ゴジュ

 ・・・ほとんど幻

 ゴジュは、カルナータカ料理のミールスのサイドディッシュとして出される、野菜のスパイシー煮込み。
 汁気の多いタイプから、ドライなタイプまで様々なバリエーションがあります。
 パルヤとの違いは、良くは分かりません。

 レシピ一例は、オクラを使ったベンデッカーイ・ゴジュ。
 フェヌグレックシード、クミンシード、ゴマを炒めて香りを出し、おろしたココナッツ、青唐辛子、マスタードシード、ターメリックパウダー、米粉を炒め水を加え、別に炒めたオクラ(ベンデッカーイ)、タマリンドジュースを加えて煮込み、塩、パームシュガーで味を調え、カレーリーフ、コリアンダーリーフを加えて作ります。
 関東でゴジュを出す店は知らないですが(と言うので5つUFO)、カルナータカ出身の料理人はいるので、頼めば作ってもらえるかも知れません。



サール

 ・・・ほとんど幻

 サールは、タミル料理のラッサム、アーンドラ料理のチャールに対応する料理ですが、カルナータカ出身の方によると少し違うんだそうです。
 一般論では、レンズ豆の粉末と、サーリナ・プディと呼ばれる特殊配合のスパイスを入れるのが特徴だそうですが、
 しかしラッサムでも、豆粉を使う場合があり、また独自配合のラッサム・スパイスとか、ガラム・マサラを加えるレシピがあるので、境界線は曖昧ですね。
 またラッサムやチャールではあり得ない、ノンベジタリアンの肉や魚介類入りのサールもあります。

 カルナータカ料理でも、ラッサムもあり、ミールでサールを出す場合、ラッサムは出さないそうです。
 しかし上記のように、ノンベジタリアンのサールの場合どうなのか、調べても分かりませんでした。

 レシピ一例は、胡椒のサール、メナシナ・サール。
 ケツル小豆と黒胡椒を焦がさないように炒め、粉に挽き、おろしたココナッツを加えます。
 マスタードシード、アサフェティダを炒め、カレーリーフを加えて炒め、豆粉パウダーを入れて水を加えて煮、塩、砂糖で味を調えます。
 関東でサールを出す店は知らないですが(と言うので5つUFO)、カルナータカ出身の料理人はいるので、頼めば作ってもらえるかも知れません。



ソーヴー

 ・・・ほとんど幻

 ソーヴーは、カルナータカ料理の野菜のスパイシー煮込みです。
 ちなみに発音は我流なので、間違っているかも知れません。
 サンバルと同一と言う情報もありますが、別にはサールと同一と言う情報もあり、結局良く分かりません。
 レシピを見る限りは、サールとの違いは良く分かりませんが、サンバルと同一ではないように思います。

 レシピ一例は、キマメのソーヴー、ベレ・ソーヴー。
 キマメを炒めて粉に挽いて、唐辛子、ターメリック、マスタードシードを炒め、カレーリーフを炒め、豆粉、水を加えて煮て、塩で味付けします。
 関東でソーヴーを出す店は知らないですが(と言うので5つUFO)、カルナータカ出身の料理人はいるので、頼めば作ってもらえるかも知れません。



バジ

 ・・・ポピュラー

 バジは、南インド料理全般で食べられる、野菜の天ぷら。
 多くのインド人は、パコラと同じものだと書いていますが、インド人の中には違いがあると言っている人もいて、良く分かりません。
 両者のレシピを比べても、自分には明確な違いが分かりません。

 レシピ一例は、玉ネギのバジ。
 ベサン粉、パウダーのターメリック、唐辛子、アジョワン、クミン、コリアンダー、塩の衣を作り、玉ネギを櫛切りにしてバラバラにして、衣をつけて油で揚げます。
 バジだと、メニューを見かけるのは珍しいですが、パコラまで範囲を広げるとかなりポピュラーに見かけます。



プラオ

 ・・・専門店のメニューなら

 プラオは、インド料理全般で食べられるピラフの事。
 プラオがレシピにある店は多いのですが、プラオは本来炊き込みごはん。
 そして大部分の店は炊き込まず、チャーハンのように炒めて出します。
 炊き込んで出す、本物のプラオを出す店は、珍しいです。
 プラオは、ノンベジタリアン・・・肉や魚入りプラオもあります。

 レシピ一例は、シンプルなグリーンピースのプラオ、マタル・プラオ。
 ターメリック、コリアンダーパウダー、唐辛子、クミンパウダー、シナモン、クローブ、ベイ・リーフ、生姜、ニンニクを油で炒め香りを出し、米を入れて炒め、グリーンピース、水を加えて炊いて、塩で味を調えます。



ラドゥ

 以前ティファンで説明しています。
 カルナータカ料理ではウンデとも言います。



パーヤサ(パヤサ?)

 パヤサムの事。
 以前ケララ料理で説明しています。



オバッツ

 ・・・専門店でもめったにない

 ロティ生地の中に、甘く味付けして潰した豆の餡を入れたデザート。
 ホリッジとも言います。
 関東でこの料理を出す店は知りませんが、この料理、マハーシュトラ料理のプランポリと同じレシピ。
 プランポリとオバッツ/ホリッジの事を調べましたが、どうやら同一のもののようです。
 写真はオバッツ/ホリッジではなく、プランポリ。

 レシピ一例は、茹でたヒヨコ豆をパームシュガーで甘く味付けし、カルダモンパウダーを加え、団子状にして、寝かせた小麦粉の生地に餡として入れ、ロティのように丸く、薄く伸ばして、フライパンで焼きます。


 次回は、カルナータカ料理のマーレナドゥ料理、コダグ料理、ナワヤット料理について書きます。

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2014年12月 6日 (土)

魅惑の南インド料理 第九回 南インド料理の地域料理 ハイデラバード料理

 私事多忙で、このコーナーを半年近く放置して、申し訳ございませんでした。

 今回は、とある大手グルメSNSでみかけた、とんでもないレビューについて書きたいと思います。

 それはマニアックなインド料理屋に行ったレビュアーが、カレーソースにスパイス丸々入っていて、それを手抜き、作り損ないとして、怒って低評価していました。
 その方は、日本風のカレーか、または真面目に作っていないインド料理店でしか食べた事がないのでしょう。

 良くインド料理では、スパイシーと言う表現を、美味しいと同義語に捉える程、スパイスの香りを重要視します。
 かくいう自分も、インド料理、パキスタン料理、バングラデシュ料理、ネパール料理等、インド料理文化圏の料理の判断基準の1つはスパイシーさです。

 スパイスの香りを重視していない大部分の日本風のカレー、または真面目に作っていないインド料理店では、手間がかからないので、粉に挽いたスパイスを調合して料理に使います。
 スパイスは粉に挽くと、香りが短期間で飛びますが、大部分の日本風のカレー、または真面目に作っていないインド料理店では気にせず、何日も経ったミックス・スパイスを平気で使います。

 真面目に作っている日本風のカレー店、インド料理店では、直前に粉に挽いたミックス・スパイスと、ホールスパイス・・・丸ままに入れたスパイスを料理に使います。
 注文を受けてから、ホールスパイスを油で炒めるのですが、それによってパウダースパイスにない香り、そして味わいが出て来ます。
 さらにホールスパイスの近くを食べると、そのスパイスの香りが強くなり、料理の味の変化が楽しめます。
 そもそもスパイスの香りの立ち上がりは、スパイスごとに異なりますが、ここに油で炒めたホールスパイスが加わる事で、さらに時間変化によるスパイスの香りが豊かになります。

 前述の方は、自分の舌で味わい、どうだったのか判断せず、自分の無知をさらけ出して怒りで何も見えなくなったのでしょう。
 たまたまこの方のレビューを取り上げましたが、似たような料理を理解していないで評価するレビューの、何と多い事か・・・

 自分はある方に、頭で食べていると言われた事があります。
 頭でものを食べられるのは、妖怪か寄生獣くらいだと思いますけどね(笑)。

 その人は、自分は味で判断しているんじゃなく、理屈っぽいので頭で判断していると言いたかったのでしょう。

 ちょっと待って下さい。
 上記のような事を知らなければ、そのレビュアーと同じ間違えを繰り返すのでは?

 人間なんて、愚かな生き物です。
 まだまだ世界には、未知なる美味さの料理が満ち溢れています。
 評価する基準もなく、どうやって料理が美味いかどうか判断するのでしょう?
 逆にそれが出来るのは、とんでもない天才か、とんでもない思い込みが激しい愚か者だけでしょう。

 真面目に作った料理を出すレストランには、食べる側も真面目に料理を学び、判断する知恵は必要でしょう。



インド料理全般について考えるべき事

 これは以前も書いていますが、忘れないよう改めて、ここでも述べます。

 インド料理を理解する上で、以下の事を念頭に置かなければなりません。

 ・ベジタリアンとノンベジタリアン
   ノンベジタリアンの中にも、ネギ類は食べない等、様々あるようです。

 ・宗教における食べられない食材
   代表的なのはヒンドゥ教徒は牛肉を食べない、イスラム教徒は豚肉を食べないと言うものですね。
   他にも様々、忌諱(きい)する食材はあるようですよ。

 ・狭い地域内でコミュニティ毎に文化が異なる
   インドの憲法に記された言語は22。
   話者が100万人以上いる言語は50を越えます。
   言語が異なれば、仲間として食事を共にする事はあまりないでしょう。
   さらに同じ地域でも、宗教が異なれば交流は少ないです。
   流通は発達しておらず、同じ地域でも、村毎に方言が違います。

 インドの料理に限定しても、どれほど地域による食文化の違いがあるのか、想像もつきません。


 ・・・ほとんど幻
 ・・・特注すればあるいは
 ・・・専門店でもめったにない
 ・・・専門店のメニューなら
 ・・・たまに見かける
 ・・・ポピュラー

 全て、関東近郊で食べる事が出来るものばかりです。



ハイデラバード料理

 ハイデラバード料理は、南インド5州の北東にあるテランガーナ州の州都、ハイデラバードの料理です。

 ハイデラバードは、旧アーンドラ・プラデーシュ州の州都で、現テランガーナ州の州都ですが、それほど歴史の古い町ではありません。
 イスラム王朝のバフマニー朝、クトゥブ・シャーヒー王国の国王、ムハンマド・クリー・クトゥブ・シャーが1589年にこの地に遷都を決め、ハイデラバードと名付けて以来、この地域の中心地となりました。
 ハイデラバード市の誕生の物語は面白いです。

 16-17世紀のゴールコンダ王国5代目の王、ムハンマド・クリー・クトゥブ・シャーは、チチェラムと言う村のあたりが豊かな緑に覆われ、首都に適していると考え、街を建設しました。
 王が寵愛する踊り子、バーグマティーにこの首都をプレゼントし、名前にちなんで当初はバーグナガルと名付けました。
 これに驚いたバーグマティーは、王の宗教であるイスラム教に改宗し、名前もハイダルに変わりました。
 そのため王は、街の名前をバーグナガルから、ハイダルの街と言う意味の、ハイデラバートに改名しました。

 イギリスの植民地戦争の際は、当時インドの大部分を支配したムガール帝国の1地方政権でした。
 いち早くイギリスに組し、ニザーム藩国と呼ばれ、ムガール帝国の意には沿いませんでした。
 領内から良質の宝石、ダイヤモンド、サファイヤ、エメラルド、ルビーが取れ、当時ニザーム藩国のマハラジャは、世界一の大金持ちでした。
 ニザーム家の女たちは、体中金銀宝石をまとっていたとか、280カラットのジャコブダイアモンドを文鎮にしていたとか、嘘のような伝説がいくつもあります。

 



ハイデラバード料理の地理的考察

 アーンドラ・プラデーシュ州、テランガーナ州の公用語は、テルグ語、またはウルドゥー語。
 テルグ語は、タミル語のように標準化作業をされてなく、そのため地域によっての使用する言葉、発音さえ全く異なります。
 そのため、同じテルグ語話者でも、地域が違うと言葉が通じない事がしばしばあります。

 ウルドゥー語は、インド北部、パキスタンで使われている言語で、アーンドラ・プラデーシュ州、テランガーナ州の主にイスラム教徒が使っています。

 熱帯性モンスーン気候で、3月から6月までが乾燥し気温も40度を超す事もある、最も暑い酷暑期。
 6月から9月は雨季で、物凄く雨が降ります。
 この頃は雨のせいもあり、気温は30度前後。
 9月から2月は、ほとんど雨が降らない乾季で、気温も低いです。
 12月頃には最低気温が10度以下になる事もあります。



ハイデラバード料理の特徴

 旧アーンドラ・プラデーシュ州は、インド屈指の米どころで、西ベンガル州に次いで生産量2位。
 そのため、ハイデラバードでも米食主体。
 南インド4州に言える事ですが、めったにナンは食べません。

 アザフ・ジャヒの時代より、ムグライ料理(ムガル料理)とペルシャ(現イラン)の料理の影響を受けています。
 永らく王都だっただけに、インド料理の味付けの決め手である、スパイス、ハーブをふんだんに使います。
 スパイスでは、乾燥赤唐辛子、生の青唐辛子、ターメリック、クミン、コリアンダーシード、マスタードシード、フェヌグレック、クローブ、カレーリーフ等が使われます。

 手間を惜しまず作られ、出来上がるまで時間がかかる。シャミー・カバブ(Shammi Kebab)は、この地域の名物料理。
 この地域の最も有名な料理、ぶつ切りの山羊肉、羊肉、または鶏肉を入れて作るハイデラバード・ビリヤニは、王が賓客をもてなした料理、または祭りや宴席で出される料理として知られています。
 日本で言ったら、赤飯みたいなもの(笑)?
 パン屋で売られている挽肉入りパン、シールマール(Sheermar)、ルクミ(Lkmi)も、この地域の名物。
 また、多彩なスイーツがあります。
 アーンドラ・プラデーシュ州で使われる食材の他、特徴的なのは、ココナッツ、タマリンド、ピーナッツとゴマを使います。

 関東でハイデラバード料理が食べられる店は様々ありますが、いくつかのカバブ、そしてカレー(インド料理にカレーはありませんけど)がハイデラバード風と言うのみです。
 つまりは日本で、あまりなじみのある料理ではありません。

 しかしアーンドラ料理専門店は東京にあり、ハイデラバード料理の大部分は、アーンドラ料理と同じです。
 アーンドラ料理に関することについては、割愛します。
 興味がある方は、アーンドラ料理を参照願います。



ハイドラバディ・ビリヤニ

 ・・・専門店のメニューなら

 ビリヤニとは、かつて王侯貴族がかねにものを言わせて作った、豪勢な炊き込みごはん。
 詳しくは、このブログでも何度も語っていますね。
 こちらを見て下さい。



シャミー・カバブ

 ・・・専門店のメニューなら

 インド、パキスタン、バングラデシュで食べられる、挽肉をスパイシーに味付けし、ハンバーグ状に小判型に成形したケバブ。
 素揚げ、または素焼き、表面に小麦粉とかバートフィローを付けて揚げる場合もあります。
 ぶっちゃけスパイシーなハンバーグとか肉団子、またはメンチカツみたいなものですね。

 シャミー・カバブ自体は、ちょっとマニアックなメニューのあるインド料理店で食べられますが、残念ながらハイデラバード料理として出している店は知りません。

 レシピ一例は、羊肉のミンチ、みじん切りの玉ネギ、茹でて潰した豆類、唐辛子、クミン、ガラム・マサラ、ニンニク、生姜、塩等で味付けして、表面にデュラムセモリナ粉を付けて、フライパンで焼く。



ボディ・カバブ

 ・・・専門店のメニューなら

 インド、パキスタン、バングラデシュで食べられる、角切りにした肉や魚ををスパイシーに味付けし、焼いたケバブ。
 ボティ=角切り。ボティ・ティッカとも言います。

 大部分は塊肉の串焼きなのですが、バリエーションとしてスパイシーに味付けしたミンチを焼いたものもあります。

 レシピ一例は、マトンのボティ・ケバブ。
 角切りのマトンに、粉唐辛子、生の青唐辛子、ガラム・マサラ、パパイア・ペースト、ニンニク、生姜、塩等でマリネして、串打ちして炭で焼きます。
 このレシピは、写真のモノとは関係ありません。



ハリーム

 ・・・専門店のメニューなら

 ハリームは、コムギ、オオムギ、レンズマメ、肉をスパイシーに味付けして煮込んだオートミールのようなもの。
 イスラム教のラマダーン月に、断食の合間に良く食べられます。

 レシピ一例は、ニンニク、生姜、マトン、唐辛子を炒め、パウダーのターメリック、クミン、コリアンダー、胡椒、シナモン、ブラックカルダモン、グリーンカルダモン、クローブ、ホールの青唐辛子を入れ炒め、水、カード(凝乳)、レモン汁を加え煮込み、水に漬け込んだ小麦、大麦、レンズ豆をドロドロになるまで煮込み、ガラム・マサラ、塩で味を調えます。
 このメニューは、以前は見かけた事がありませんでしたが、最近は食べられる店があります。



パヤ

 ・・・専門店でもめったにない

 パヤは、ラマダーン月に、断食の合間、朝食として良く食べられる煮込みスープです。
 パヤは、ウルドゥ語ではトロッター、またはナハールと言い、共に朝と言う意味です。
 また別名、アーツ・カーイとも言います。
 ハイデラバードのレストランでは、朝食から出しますが、料理が残っていれば夕食にも食べられます。
 ごはんにかけて食べたり、チャパティ、ロティ、パラタに付けて食べたりするので、一般にはカレーと言う認識になっちゃうんでしょうね。

 レシピ一例は、ニンニク、生姜、ガラム・マサラで味付けした水に骨付きラム肉、ぶつ切りラム肉、ラムタンを入れて圧力鍋で柔かくなるまで煮ます。
 別にフライパンで玉ネギをキツネ色になるまで炒め、粉唐辛子、ホールの青唐辛子、ターメリックパウダーを炒め、水、レモン汁を加えて、圧力鍋で煮たラム肉を汁毎加え、パウダーにしたコリアンダー、胡椒、シナモン、ブラックカルダモン、グリーンカルダモン、クローブ加え煮込み、塩で味を調えます。
 この料理を見かけるのは珍しいですが、都内で食べられる店はあります。



ドゥム・カ・キーマ

 ・・・専門店でもめったにない

 汁気の少ないキーマカレー。主に、羊肉が使われます。
 ドゥム=密閉して火にかける調理法。

 レシピ一例は、羊肉ミンチを玉ネギ、生姜、ニンニク、ガラム・マサラ、赤唐辛子、青唐辛子、ヨーグルト、コッタマリ、みじん切りした青パパイア、豆粉で味付けします。
 恐らく千葉の有名インド料理店で、夏限定で出しているメニューがそうでないかと思うのですが、確認していないので真偽は不明です。
 写真はその千葉の有名インド料理店のものです。



ドピアザ

 ・・・ポピュラー

 ドピアザはウルドゥー語で、玉ネギ2個と言う意味です。
 つまり玉ネギを大量に入れ、スパイシーに味付けした料理。
 汁気の多いバリエーションもあれば、炒め物のような汁気の無いバリエーションまで、幅広くあります。

 ちなみにポピュラーに分類して、ビックリでしょうか?
 嘘!こんな料理、見た事ないよ・・・と言う人もいるかも知れません。
 確かに、ナン食べ放題、セットメニュー主体でチキンカレー、マトンカレー等、不真面目にインド料理を出している多数のインド料理店なら、見かけません。
 しかしxxカレーと言うメニュー名でなく、ちゃんとインド料理の調理法を明記する、真面目なインド料理店では良く見かけます。
 何度も言いますが、インド料理にカレーはありません。

 ハイデラバード料理として出している店は知りませんが、ハイデラバード料理はムガール帝国宮廷料理、ムグライ料理なんかでもポピュラーなので、真面目な北インド料理店を出す店なら良く見かけます。

 レシピ一例は、インドでは珍しいポーク・ドピアジャ。
 インドのレストランで、こんなメニューを出したら、冗談じゃなくイスラム教徒に火を付けられるかも知れません。
 豚肉にターメリック、唐辛子、ガラム・マサラ、生姜、ニンニクでマリネして炒め、ターメリック、唐辛子、クミン、コリアンダー、マスタードシード、ガラム・マサラ・パウダー、生姜、ニンニク、カットした玉ネギ、ピーマン、トマトを投入し、塩で味付けします。



クルマ

 以前ミールスで説明しています。



フィルニ

 ・・・特注すればあるいは

 フィルニは、インド料理のデザートのライスプディングです。
 南インド料理のポピュラーなデザートにパヤサムがあり、パヤサムのバリエーションにライス・パヤサムがありますが、その違いは・・・突っ込まないでおきましょう(笑)。
 実はこの料理、自分は1度しか見た事(食べた事)なく、しかもその店潰れました。
 ましてや、ハイデラバード料理として出している店は知りません。
 インターネットで検索しても、残念ながらフィルニを出している店はありませんが、インド料理店に多人数で予約し、事前に頼めば特別に作ってもらえるんじゃないでしょうか?

 レシピ一例は、牛乳、ココナッツミルク、砂糖、米粉を煮て、カルダモンの香りを付け、冷やします。
 インド料理のデザートは、歯が溶けるくらい甘くしますので、御注意を。
 多くのインド料理店では、日本人向けに甘さ控えめにはしてますが、それでも・・・



ガジャール・カ・ハルワ

 ・・・ポピュラー

 ガジャール・カ・ハルワは、インド料理のポピュラーなデザートで、ニンジンで作るプディングのようなものです。
 ガジャール=ニンジン、カ=~の、ハルワ=穀物や野菜、果物のペーストを砂糖で味付けして、油脂で固める調理法。

 ハルワと言う菓子は、古代メソポタミアを起源とする古い料理で、現在でも東欧、中東からインド、一部東南アジアにかけて食べられています。
 実はこの料理、注意深くメニューを見れば、多くの店のメニューにあります。
 ただメニュー名が、ニンジンのハルワ、ニンジン・プディング、ガジャール・プディング(もう意味不明w)等と書かれていて、分かりにくいです。
 そもそもこんなメニュー名を見て、デザートだと思います?

 この料理に関しては、ハイデラバード料理とインドの他地域の料理との違いは、ほぼありません。
 ただ残念な事に、この料理の市販品が日本でも売られていて、大部分の日本のインド料理店では、手作りせず、市販品を器に盛って出して来ます。
 そしてそれほど美味くありません。

 都内に、手作りで絶品のガジャール・カ・ハルワが食べられる場所があります。
 五反田にある、アロラインド料理学院です。
 美味しんぼにも実名で登場した事がある、インド料理研究家のアロラさんの得意料理で、このインド料理教室で、予約すれば週1回だけ生徒さんの実習として外部の人も食べられます。
 しかしその料理は、アロラインド料理学院の生徒さんが作りますので、味にかなりのブレがあるようです。
 そしてお願いしても、ガジャール・カ・ハルワを作ってもらえません。
 運良くカリキュラムがある時のみ食べられる、幻のメニューです。
 写真は、アロラインド料理学院のガジャール・カ・ハルワです。

 レシピ一例は、牛乳を半分に煮詰めて、別にフライパンにギィを溶かしてニンジンのペーストを炒め、牛乳を合わせ、砂糖、カルダモンの香りを付け、レーズンを加えて冷やします。
 インド料理のデザートは、歯が溶けるくらい甘くしますので、御注意を。
 アロラインド料理学院のガジャール・カ・ハルワは、常識にかなった甘さです。



ファルーダ

 ・・・特注すればあるいは

 ファルーダは、インド料理のパフェのようなものです。
 英文のレシピを見ると、書き手で全く異なるレシピになっていて、千差万別。
 実はこの料理のメニューは、自分は関東で1度しか見かけた事がなく、残念ながらまだ食べた事がありません。

 インターネットで検索すると、食べられる店はあるようです。

 レシピ一例は、ローズウォーター、シロップにバミセリ(インドの細いパスタ)を漬け込み、レーズン、ドラゴンフルーツ、フルーツ果汁のゼリー、クラッシュアイスを入れ、アイスクリームを乗せたもの。
 インド料理のデザートは、歯が溶けるくらい甘くしますので、御注意を。


 次回は、カルナータカ料理について書きます。
 カルナータカ料理は、さらに細かく地域料理に分かれるので、数回に分けて書きます。

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2014年8月17日 (日)

魅惑の南インド料理 第八回 南インド料理の地域料理 アーンドラ料理

魅惑の南インド料理 第八回 南インド料理の地域料理 アーンドラ料理


インド料理全般について考えるべき事

 これは以前も書いていますが、忘れないよう改めて、ここでも述べます。

 インド料理を理解する上で、以下の事を念頭に置かなければなりません。

 ・ベジタリアンとノンベジタリアン
   ノンベジタリアンの中にも、ネギ類は食べない等、様々あるようです。

 ・宗教における食べられない食材
   代表的なのはヒンドゥ教徒は牛肉を食べない、イスラム教徒は豚肉を食べないと言うものですね。
   他にも様々、忌諱(きい)する食材はあるようですよ。

 ・狭い地域内でコミュニティ毎に文化が異なる
   インドの憲法に記された言語は22。
   話者が100万人以上いる言語は50を越えます。
   言語が異なれば、仲間として食事を共にする事はあまりないでしょう。
   さらに同じ地域でも、宗教が異なれば交流は少ないです。
   流通は発達しておらず、同じ地域でも、村毎に方言が違います。

 インドの料理に限定しても、どれほど地域による食文化の違いがあるのか、想像もつきません。


 ・・・ほとんど幻
 ・・・特注すればあるいは
 ・・・専門店でもめったにない
 ・・・専門店のメニューなら
 ・・・たまに見かける
 ・・・ポピュラー

 全て、関東近郊で食べる事が出来るものばかりです。



アーンドラ料理

 アーンドラ料理は、南インド4州の北東にあるアーンドラ・プラデーシュ州、テランガーナ州の料理です。
 テランガーナ州は、2014年6月に、アーンドラ・プラデーシュ州から分離しました。
 南にタミル・ナードゥ州、西にカルナータカ州、北西にマハーラーシュトラ州、北にチャッティースガル州、オリッサ州に接しています。

 イギリスの植民地戦争の際は、当時インドの大部分を支配したムガール帝国の1地方政権でした。
 いち早くイギリスに組し、ニザーム藩国と呼ばれ、ムガール帝国の意には沿いませんでした。
 領内から良質の宝石、ダイヤモンド、サファイヤ、エメラルド、ルビーが取れ、当時ニザーム藩国のマハラジャは、世界一の大金持ちでした。
 ニザーム家の女たちは、体中金銀宝石をまとっていたとか、280カラットのジャコブダイアモンドを文鎮にしていたとか、嘘のような伝説がいくつもあります。



アーンドラ料理の地理的考察

 アーンドラ・プラデーシュ州、テランガーナ州の公用語は、テルグ語、またはウルドゥー語。
 テルグ語は、タミル語のように標準化作業をされてなく、そのため地域によっての使用する言葉、発音さえ全く異なります。
 そのため、同じテルグ語話者でも、地域が違うと言葉が通じない事がしばしばあります。

 ウルドゥー語は、インド北部、パキスタンで使われている言語で、アーンドラ・プラデーシュ州、テランガーナ州の主にイスラム教徒が使っています。

 海岸部はモンスーン気候で6月から9月は雨季で、物凄く雨が降ります。
 それ以外の季節は逆に、ほとんど雨が降らない乾季。
 西部山地は温かい気候で、気温はそれほど上がらず、一年中過ごしやすい。



アーンドラ料理の特徴

 南インド全般そうですが、そこかしこにヤシが生えています。
 料理におろしたココナッツ、ココナッツミルクを多用します。
 料理に使われる油は、ココナッツオイルが良く使われます。

 インド屈指の米どころで、西ベンガル州に次いで生産量2位。
 そのため、米食主体。
 南インド4州に言える事ですが、めったにナンは食べません。

 スパイスでは、乾燥赤唐辛子、生の青唐辛子、ターメリック、クミン、コリアンダーシード、マスタードシード、フェヌグレック、クローブ、カレーリーフ等が使われます。

 唐辛子の名産地で、そのため料理の味付けに唐辛子を多用します。
 南インド出身者も、アーンドラ料理は別格に辛いと言います。

 東部には、長い海岸線があり、魚介類の料理が多いです。
 フィッシュカレーを初めとする、魚介類の料理は名物。
 一方、山側に行くと、鳥獣、キノコ、山菜の料理があります。
 ノンベジタリアン料理として、鶏肉、羊肉、ヤギ肉、魚、エビを始めとする魚介類、まれに牛肉や豚肉も食べます。
 (牛肉を食べるのはヒンズー教徒以外、豚肉を食べるのはイスラム教徒以外と思われます。)
 ベジタリアン料理としては、レンズ豆、ムング豆、ヒヨコ豆等各種の豆類、玉ネギ、トマト、オクラ、ニンジン、ジャガイモ等の各種野菜が使われます。

 スープ、シチュー、カレーに浸して食べるため、豆の粉で焼かれるアッパダムと言う、豆の煎餅が良く食べられます。

 ニザーム藩国のマハラジャがイスラム教徒で、14世紀から20世紀まで永くイスラム政権だった事もあり、北インド料理・・・とりわけイスラムの食文化の影響を受けています。
 またニザーム藩国のマハラジャが裕福だった事もあり、その料理が市井に伝わり、豊富な食文化です。
 ミールスのチャトニーやアチャール(ピクルス)が豊富で、ミールスには必ずバナナが付きます。

 デザートの種類も多く、特徴的なものがあります。

 ヨーグルト、バターミルクを料理に使います。

 関東でアーンドラ料理が食べられるのは、東京に2軒、そして神奈川に1軒。
 東京の2軒は、オーナーがこの地方の出身で、シェフもこの地方の5つ星ホテルの料理長でした。
 神奈川の場合は、メニューに数品アーンドラ料理がありますが、シェフはタミル・ナードゥ州の出身です。
 つまりは日本で、あまりなじみのある料理ではありません。

 アーンドラ・プラデーシュ州のテランガーナ州分離によって、将来はアーンドラ料理とテランガーナ料理と呼ばれるようになる可能性があります。



ヴェプドゥ

 ・・・専門店のメニューなら

 食材をスパイシーにドライに炒めた料理。
 似たような料理に、チュッカとかタミル料理のヴァルーヴァルがありますが、両者が同じ調理法なのか、異なる調理法なのか不明です。

 写真は、マトン・ヴェプドゥで、レシピ一例は、マトンを適当な大きさに切り、ターメリック、生姜、ニンニク、少量の水を加え炒めます。
 別に玉ネギ、ターメリック、青唐辛子、粉唐辛子、胡椒、クミン、コリアンダー、シナモン、クローブ、カルダモン、カレーリーフを炒めて、マトンを入れて炒め、塩で味を調えます。



クーラ

 ・・・専門店のメニューなら

 クーラは、アーンドラ料理でスパイシーに味付けした料理全般のようです。
 一口にクーラと言っても、汁気の多いものから、ドライなものまで様々あります。

 タミル語のカリは同じく、料理の具と言う意味から、スパイシーに味付けする料理、汁気の多いものから、ドライなものまで様々あります。
 クーラは、カリと同じ意味なのかもしれません。

 写真は、グッティ・ワンカイ・クーラと言うナス入りクーラで、レシピ一例は、玉ネギ、唐辛子、クミン、コリアンダー、クローブ、マスタードシード、カレーリーフを炒め、ニンニク、生姜を炒め、ナスを入れ炒め、トマト、水、ココナッツミルク、おろしたココナッツを入れて煮て、塩で味を調える。



プルス/チャール

 ・・・専門店のメニューなら

 プルス/チャールは、アーンドラ料理の汁気の多いスパイシーに味付けした料理。

 写真は、ネルール・チャパラ・プルスと言う、ネルール地方風魚(チャパラ)のプルスです。
 レシピ一例は、玉ネギ、ニンニク、生姜をしんなりするまで炒め、別のフライパンでに魚の表面に火を通して肉汁を封じて、マスタードシード、フェヌグレックシード、コリアンダー、ターメリック、唐辛子、カレーリーフを魚と一緒に炒め、玉ネギを炒めたもの、タマリンド水、トマト、ココナッツ・ミルクを加え煮込んで、塩で味を調え、刻んだコリアンダーリーフを散らします。



クルマ

 ・・・専門店のメニューなら

 クルマは、アーンドラ料理ばかりでなく、インド全土で使用される調理法。
 ギィやマライ、または生クリーム、ココナッツミルク、ココナッツ、カード、ヨーグルト、ナッツや種子のペースト等、リッチフレーバーなカレーの事です。
 しかし地方によって、その味付けは全く異なります。

 写真は、アーンドラ・マトン・クルマ。
 レシピ一例は、玉ネギ、ニンニク、生姜をしんなりするまで炒め、クミン、クローブ、マスタードシード、フェヌグレックシード、コリアンダー、ナツメグ、ターメリック、唐辛子、カレーリーフを炒め、マトンを入れ炒め、水を加えて煮込み、ココナッツ・ミルク、おろしたココナッツ加え煮込んで、塩で味を調えます。



バップー

 ・・・専門店のメニューなら

 バップーは、アーンドラ料理の豆のスパイシー煮込みの事です。
 豆の他、さまざまな野菜を入れて作る。

 写真は、パラ・クーラ・パップー。パラはホウレン草の事。
 レシピ一例はレンズ豆を予め煮ておき、玉ネギ、ニンニク、生姜を炒め、クミン、フェヌグレックシード、コリアンダー、シナモン、カルダモン、ターメリック、唐辛子を炒め、刻んだホウレン草を入れ炒め、レンズ豆と煮汁を加えて煮込み、ココナッツ・ミルク、塩で味を調えます。



ポリヤル

 ・・・ポピュラー

 ポリヤルは、アーンドラ料理に限らず、南インド料理のドライな野菜の和えもの、または野菜炒め。

 写真は、ビンディ・ポリヤル。ビンディはオクラの事。
 レシピ一例はオクラ、玉ネギを炒め、ターメリック、唐辛子、クミン、おろしたココナッツ、ニンニク、塩で味を調える。



イドゥリ

 以前ティファンで説明しています。



ドーサ

 以前ティファンで説明しています。



ペサラットゥ

 以前ティファンで説明しています。



サンバル

 以前ミールスで説明しています。



ウプマ

 以前ティファンで説明しています。



イディアッパン

 以前ティファンで説明しています。



チャパティ

 以前ケララ料理で説明しています。



パラタ

 以前ケララ料理で説明しています。



パヤサム

 以前ケララ料理で説明しています。



ラドゥ

 以前ティファンで説明しています。



ケサリ・バット

 以前ティファンで説明しています。


 次回は、ハイデラバード料理について書きます。

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2014年7月 7日 (月)

魅惑の南インド料理 第七回 南インド料理の地域料理 ケララ料理


インド料理全般について考えるべき事

 これは以前も書いていますが、忘れないよう改めて、ここでも述べます。

 インド料理を理解する上で、以下の事を念頭に置かなければなりません。

 ・ベジタリアンとノンベジタリアン
   ノンベジタリアンの中にも、ネギ類は食べない等、様々あるようです。

 ・宗教における食べられない食材
   代表的なのはヒンドゥ教徒は牛肉を食べない、イスラム教徒は豚肉を食べないと言うものですね。
   他にも様々、忌諱(きい)する食材はあるようですよ。

 ・狭い地域内でコミュニティ毎に文化が異なる
   インドの憲法に記された言語は22。
   話者が100万人以上いる言語は50を越えます。
   言語が異なれば、仲間として食事を共にする事はあまりないでしょう。
   さらに同じ地域でも、宗教が異なれば交流は少ないです。
   流通は発達しておらず、同じ地域でも、村毎に方言が違います。

 インドの料理に限定しても、どれほど地域による食文化の違いがあるのか、想像もつきません。


 ・・・ほとんど幻
 ・・・特注すればあるいは
 ・・・専門店でもめったにない
 ・・・専門店のメニューなら
 ・・・たまに見かける
 ・・・ポピュラー

 全て、関東近郊で食べる事が出来るものばかりです。



ケララ料理

 ケララ料理は、南インド4州の南西にあるケララ州の料理です。
 東にタミル・ナードゥ州、北にカルナータカ州に接しています。

 この地は日本で卑弥呼が生まれる前、2000年以上前からスパイス貿易で、中東やアフリカと取引して、繁栄していました。
 他の地域では貴重だった胡椒、カルダモン、クローブ、生姜、シナモン等を輸出していました。
 伝説によると、古代イスラエルのソロモン王も寄港した事があるとか。

 マルコ・ポーロがインドに最初に上陸した地が、ケララ州のマラバールです。
 インド独立前は、北部マラバールと南部トラヴァンコール、コチに行政地が分かれていて、料理にも各々地域的特徴が異なります。

 マラバール海岸は、風光明媚な世界的観光地です。



ケララ料理の地理的考察

 ケララ州の公用語、マラヤーラム語は、タミル語から変化したものと考えられています。
 タミル語との類似点はありますが、文字はマラヤーラム文字なので、タミル・ナードゥ州の人はマラヤーラム文字の文章は読めません。

 住民の多くはヒンズー教徒ですが、やや多目のキリスト教徒と、少数ながらイスラム教徒がいて、各々の食文化が融合していいます。
 ムガール帝国時代にヨーロッパからパンが伝わりました。
 その後イギリスの植民地となりましたので、ヨーロッパスタイルのパンやケーキを良く食べ、パン屋が数多くあります。



ケララ料理の特徴

 南インド全般そうですが、そこかしこにヤシが生えています。
 料理におろしたココナッツ、ココナッツミルクを多用します。
 料理に使われる油は、ココナッツオイルが良く使われます。

 多くの川と、長い海岸線があり、魚介類の料理が多いです。
 ココナッツミルク入りのフィッシュカレーなんかは名物。
 一方、山側に行くと、鳥獣、キノコ、山菜の料理があります。
 ノンベジタリアン料理には、鶏肉、牛肉(ヒンズー教以外?)、羊肉、魚が使われます。
 デザートは、種類は多くないが、特徴的なものがあります。
 ティータイム、または軽食としてしか、デザートを食べません。

 恐らく18世紀頃、アメリカ大陸からトマトやジャガイモが入って来て、良く料理に使われます。

 料理によく使われるスパイスは、ターメリック、シナモン、カルダモン、生姜、青唐辛子、赤唐辛子、クローブ、ニンニク、クミンシード、コリアンダー、ターメリック等。
 フレッシュハーブとしては、カレーリーフ、コリアンダーリーフ、ミントが良く使われます。
 他の南インド料理と同じく、酸味のある料理が多く、タマリンド、特にガルシニア・カンボジアとして知られるマラバールタマリンド・・・コダムプリとライムが使われます。
 チャトニーとして、プリ・インチ(Puli-Inchi)と言う、タマリンド・ジャッガリー・ジンジャーチャトニーが良く使われます。

 マラバールでは、料理にニンニクを使わないのが、南のトラヴァンコールとコチではニンニクを使います。



ケララ・フィッシュ・カレー

 ・・・たまに見かける

 この料理、マラヤーラム語でMeen Mulakittathuと言います・・・が、自分はこれを発音できません。
 ミーン・ムラキッタトゥ?ミーン・ムラキッタスー?
 Cthulhu並みの発音の難しさです(苦笑)。

 インド全国的に有名な料理です。
 インドに移住して来た、中国人の魚料理から、この料理が誕生したと考えられています。

 ミーンは、タミル語の言葉にもありますが、魚の事。
 Mulakittathuは、様々な料理を見て総合的に、赤い色をしたトマトとココナッツ入りの、汁気の多いスパイシー煮込み(≒カレー)のようです。

 レシピ一例は、玉ネギ、唐辛子、ターメリック、クミン、コリアンダー、カルダモン、シナモン、タマリンドを炒めます。
 カレーリーフ、おろしたココナッツ、魚を加え炒め、火が通ったらトマト、水を加えます。
 煮立ったら追加のパウダースパイス、タマリンドを加え煮込み、ココナッツミルク、塩で味を調えます。



マラバール・フィッシュ・カレー

 ・・・専門店のメニューなら

 ケララ・フィッシュ・カレーの、ケララ州北部のマラバールのバリエーション。
 違いは何か調べたのですが、レシピのバリエーションが多く、サッパリ分かりませんでした(苦笑)。
 名前が違うと言うのは、何か明確な定義の違いはあると思うのですが・・・

 レシピ一例は、玉ネギ、ニンニク、生姜を炒め、ターメリック、唐辛子、クミン、コリアンダー、カルダモン、シナモン、カレーリーフを入れて炒め、魚を入れて炒め、水、ココナッツミルクで煮込み、タマリンド、塩で味を調えます。



イドゥリ

 以前ティファンで説明しています。



ドーサ

 以前ティファンで説明しています。



イディアッパン

 以前ティファンで説明しています。



サンバル

 以前ミールスで説明しています。



アヴィアル

 ・・・専門店でもめったにない

 日本で知られるアヴィアルは、別名ヨーグルト・シチューと言われる、汁気の多い白いカレーです。
 これは、アーンドラ料理とかタミル料理のアヴィアル。

 アヴィアルは、ケララ州が発祥で、ケララ料理では汁気の少ない料理です。
 茹で野菜に、スパイシーに味付けしたヨーグルト、またはココナッツミルクを合わせ和えた・・・または軽く煮た、汁気のほとんどない料理です。
 東京にも数は少ないですが、ケララ料理を出す店があり、お願いすればケララ料理のアヴィアルを作ってもらえると思います。



ティーヤル

 以前ミールスで説明しています。



トーラン

 以前ミールスで説明しています。



オーラン

 ・・・専門店でもめったにない

 ココナッツミルク、おろしたココナッツ、ココナッツオイルベースの、野菜の煮込み料理です。
 茹でた野菜に、ココナッツミルク、おろしたココナッツ、ココナッツオイル、塩、青唐辛子、カレーリーフを加えて作ります。



アッパム

 ・・・専門店のメニューなら

 米の粉、牛乳、ココナッツミルク、イースト、砂糖で生地を作り、中華鍋のような深底の鍋に、薄く伸ばして焼く、米粉のパンです。
 各種スパイシー煮込み(カレー)、チャトニー等を付けて食べます。



チャパティ

 ・・・たまに見かける

 インド人は、めったにナンは食べませんが、チャパティはインド全土でポピュラーに食べられているパンです。
 インド人女性は、上手にチャパティを焼けないと、嫁に行けないと言われるほどです。

 ナンと違って発酵させませんし、雑穀を入れたりして、初めて食べる人は風味にビックリするかも知れません。
 中には、雑穀風味が好きになれないかも知れません。
 しかし全粒粉のパンが美味しいのと同様、チャパティもナンより味わい深く、噛むほどに深みがあります。



ポロタス

 ・・・たまに見かける

 インド人は、めったにナンは食べませんが、ポロタス(パラタ)もまたインド全土でポピュラーに食べられているパンです。
 ポロタスは、生地を何層にも重ねて焼いたもの、雑広を加えたり、ジャガイモを加えたりと、様々なバリエーションがあって、ここでは語り切れません。

 写真は、雑穀入り小麦生地を渦巻き状に成形したもの。



ビリヤニ

 ・・・専門店でもめったにない

 ビリヤニは、インドの王侯貴族に食べられていた、豪勢な炊き込みごはんです。
 パッと見、チャーハンに見えるかも知れませんが、実は物凄く手間がかかります。

 マトン・ビリヤニを例にとりますと・・・マトンをスパイシーに味付けして、ヨーグルトでマリネします。
 普通にカレーを作ります。
 長粒米(バスマティ・ライス等)を炊きます。
 同じ米で、サフラン・ライスを炊きます。
 炊いた白飯2/3にカレー、マトンを加え、様々なスパイスを加え、炊き上げます。
 残りの白飯、サフラン・ライス、炊き込んだ米を混ぜ合わせます。

 カレーのスパイシーさ、マトンのスパイシーさとグレービー(旨味のある肉汁)、ごはんに加えたスパイスの香りの三段攻撃が来ます。
 残念ながら、写真のビリヤニは、そこまで手間をかけたものではありませんが。

 ちなみに、ビリヤニ自体は、多くのインド料理店のメニューにありまして、現在ではポピュラーです。
 しかし大部分が、カレーでご飯を炒めたカレー・チャーハンです。
 それはビリヤニではありません。
 炊き込んで作るビリヤニを出す店は、ほんのごく一部です。



パヤサム

 ・・・たまに見かける

 パヤサムは、様々なナッツで、香ばしさを付けたミルクデザートです。
 牛乳に何を入れるかで、様々なバリエーションがあります。

 写真は、デュラムセモリナ小麦の細麺・・・セミヤを入れた、セミヤ・パヤサム。
 他に日本でポピュラーなのは、米を入れたライス・・パヤサム。


 次回は、アーンドラ料理について書きます。

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2014年6月 8日 (日)

魅惑の南インド料理

大変申し訳ございませんが、今月私事多忙のため、書く時間を取る事が出来ません。
来月は何とか、書きたいと思います。

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