Lonly Nights / 梅津和時 and MAL WALDRON
今回の音楽は、久々にジャズ・・・それも日本人が演奏するジャズを紹介します。
特に紹介したいのは、名サックスプレイヤーの梅津和時です。
古くからジャズを聴いている人の中には、日本人が演奏するジャズなんて、聴く気がしないよ!って言う方もいるかも知れませんね。
度々紹介(それでもまだ2回w)している上原ひろみさんくらい天才なら、誰もが認めるんでしょうけどね。
また、梅津和時ファンならいざ知らず、ファンじゃなくて、梅津和時を知っている人なら、あんな変なジャズマンを紹介するなんて、頭がおかしいんじゃないの?と思うかも知れません。
梅津和時の経歴については、こちらを見て頂きましょう。
もしかすると、梅津和時は現在、メジャーレコーディング会社と契約していないかも知れません。
良い演奏に、メジャーかメジャーじゃないかなんて、関係ありません。
この曲は、梅津和時のアルバムでは異質な(笑)、スタンダートジャズを演奏した、1982年発表の「アナザー・ステップ」の2曲目です。
しかもピアノに、重鎮、マル・ウォルドロンを迎えています。
マル・ウォルドロンの経歴については、こちらを見て頂きましょう。
このアルバム、「アナザー・ステップ」は、自分は梅津和時のアルバムの中でも唯一大好きなアルバムで、名盤です。
もし、奇抜なフリージャズを演奏している梅津和時しか知らないなら、このアルバムは聞いてみるべきです。
梅津和時の腕前に気がつきます。
自分と梅津和時の出会いは、1980年代後半の深夜に、日本のジャズを紹介する番組がありました。
番組名を失念したので、調べたんですが、見当たらず。
番組に出演した、ほとんどのミュージシャンは、気に止まらないものでしたが、これはスゲえと思ったのが2組あり、1組は以前紹介したChickenshack、もう1組は梅津和時でした。
自分は、ひとたび梅津和時がサックスを吹くと、番組にかじりつきでした。
以後2回だけですが、梅津和時のライブに行った事があります。
その内の1回、上野の不忍池そばでやった、ジャズのライブで、梅津和時のステージも良かったんですが、近藤房之助も出ていまして、梅津和時のステージを見て気に入ったんでしょうね。
梅津和時のマネージャーは、至急近藤房之助のマネージャーまで連絡下さいとアナウンスされ、近藤房之助のステージに、梅津和時の飛び入りが実現しました。
近藤房之助と言うと、「踊るポンポコリン」しか知らない人も多いと思いますが、素晴しい日本のブルースボーカリストです。
その時のバックバンドのギタリストは、Chickenshackの山岸潤史!?
梅津和時の間奏のソロと、山岸潤史のソロのバトルありの、嵐が来たような大盛り上がりのステージで、忘れられないライブの1つです。
閑話休題、曲に行きましょう。
自分が「アナザー・ステップ」の中で、最も好きなのは、原曲をかなり崩していますが、静と動の切り替えが素晴しい「I Should Care」。
梅津和時のオリジナル曲、「Hole In Stomach Woman」も盛り上がる良い曲です。
あまりに有名なスタンダードナンバー、「Round Midnight」素晴しい演奏です。
しかしあえて、梅津和時の素晴らしさを知ってもらうため、スローなナンバーのこの曲にしました。
可能なら、真夜中に、照明を暗くして聞いて下さい。
バーボン片手なら、なお良し(笑)。
もう出だしで、ジャズ好きのハートをゲットでしょう?
抑え気味の、ブルージーなアルト・サックスが素晴しいです。
サックスやトランペット等の金管楽器は、抑え気味の小さな音で素晴しく演じるのが、難しいんです。
サックスの演奏の魅力は、音色や演奏技法のダイナミクス。
音色変化、音の強弱、フレージング、どれをとっても素晴しいです。
生半可な腕では、速いパッセージもなく、こんなに聴かせる事は出来ません。
04:44からは、マル・ウォルドロンのピアノソロ。
デジタルの音源だと分かりにくいかも知れませんが、恐らくとても柔らかい音色のピアノなんでしょうね。
素敵なフレージングです。
そして梅津和時のサックスに戻って来て、エンディングしますが、もっと・・・この倍の時間ぐらい、腹いっぱい聞きたかった!
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