Music.Santana

2012年3月18日 (日)

Spirits dancing in the flesh / Santana

若い人にはギタリストで、カルロス・サンタナが好きな人は、少ないでしょうね。
インターネットで、良く、カルロス・サンタナって巧いんですか?みたいな書き込みを見ます。
でも、2003年「「ローリング・ストーン(誌)の選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」では15位に選ばれた人でもあります。
自分は好きなギタリストです。

自分の先輩に言わせると、バンドとしてのサンタナは、4枚目のアルバム、「Caravanserai」までが良くて、それ以降は売ろうとする商売気が見えて嫌いだそうです。
同じ事を言う人(皆年寄りw)も多いですね。

確かに、サンタナのアルバムセールスは、1969年から1972年にかけて1枚目から4枚目が1度目のピーク、一時低迷しますが、1976年「Amigos」がヒットします。
その後、再び低迷しますが、1999年「Supernatural」でグラミー賞を受賞しました。
低迷期が長いように感じるかも知れませんが、その間もそこそこ売れてはいました。

サンタナは、ロックにラテン音楽を持ち込んだ、初めてのバンドです。
しかしギタリストしてのカルロス・サンタナは、超絶テクニックの持ち主ではありません。

カルロス・サンタナのギターソロは、ほとんどが単音で、チョーキング、ハンマリング、プリング、スライドの基本テクニックが出来れば、弾けてしまうものです。
カルロス・サンタナはビブラートをしませんので、ビブラートが苦手な人(そんな人いるの?)なら、もってこいでしょう。
エレキギター初心者向けと言えます。
単にテクニックと言う点では、巧くはないです。
しかし、カルロス・サンタナのサウンドに迫ろうとすると、そんな単純な話ではありません。

カルロス・サンタナは、とにかくギターの音がいい!!
あんなナチュラルで綺麗な音が出せるなら、あとは何弾いてもいいってぐらい、音が良いです。
逆に聞きたいですが、ギターの音の良さだけで、興奮させられる人が、他にどれだけいますか?

カルロス・サンタナの1つの特徴に、シンセギター?って言うくらい、あり得ないほどのロングサスティン(つまり音が長く伸びる)があります。
これは、フィードバック奏法(奏法なのかw)のひとつの応用例ではありますが、それ以上にカルロス・サンタナはロングサスティンの出るギターに執着しています。

デビュー時は、ギブソンのレスポール、その後ヤマハSGの特別仕様(仏陀インレイのやつです)、現在はポール・リード・スミス(以後PRS)の特別仕様のギターです。
ヤマハサンタナモデルは、ロングサスティンを出すために、ただでさえ重たい通常のヤマハSGシリーズより、さらにボディが厚く激重だそうです。
PRSはボディが薄く軽そうですので、カルロス・サンタナも年ですし、重たいヤマハのサンタナモデルから、PRSに乗り換えてもしょうがないですね(笑)。
PRSではどうなのか知りませんが、ヤマハがサンタナモデルを作る際に、ピックアップ(ギターの音を拾うマイク)のコイルの巻き数まで、指定して来たそうです。
何が言いたいかというと、ギターのチョイスひとつ取っても、カルロス・サンタナの音なんて出せませんよと言う話。

カルロス・サンタナと言えば、泣きのギター。
カルロス・サンタナのピックは、大きな三角ベースピック。
ギター弾きなのに、大きくて扱いにくいベースピック。
中指を伸ばして、親指と挟んで引きます。
超絶に弾きにくいです。

大きいベースピックで、深くピッキングするからこそ、ギターの弦に対して、ピックの当たる面積が広くなります。
この超変態なピックと、ピックの持ち方が、あのサウンドの秘密の1つです。

自分が、カルロス・サンタナを好きな理由の1つが、シンプルなのにとても目立つフレーズを弾く事。
目立つと言うのは、音楽をしている人の多くが、思っている事。
ギターのテクニックは、ベーシックながら、フレーズの展開も、タイミングも大胆で、スリリング、エモーショナル。
アイデアマンで、実に省エネなフレーズだと言えます。

美しい音、個性的フレーズ、ロングサスティンと、他のギタリストにない魅力があります。

カルロス・サンタナは、若い頃も、ギターが上手かった訳ではありませんでした。
中には、「Caravanserai」以降、ギターが上手になったから、嫌いになったと言う人もいるほど(笑)。
しかし1990年代以降のライブは、明らかにパフォーマンスが落ち、ダメなライブは、とことんダメだったりします。

ジェフ・ベックは、今だにギターを弾くのが好きで好きでたまらないそうですが、カルロス・サンタナはレコーディングとか、ライブがなければ、弾かないそうです。
1990年代以降のライブのコンディションが悪いのは、つまりは、腕が衰えていると言う事ですね。

YouTubeにあるライブも、サンタナの代表曲、「Black Magic Woman(ブラック・マジック・ウーマン)」、「EUROPA(邦題:哀愁のヨーロッパ)」、「Samba Pa Ti (邦題:僕のサンバを聞いてくれ)」以外、良いライブはほとんどありません。
サンタナの曲には、他にも良い曲は一杯あるんですけどね。

「Full Moon」のライブ映像はありましたが、音質、画質とも悪過ぎ(涙)。
で、見つけたのがこの曲のライブ映像。

「Spirits dancing in the flesh」は、1990年発売のアルバムタイトルでもあり、アルバムの1曲目です。
アルバムバージョンは、記憶に残らず、あまり良い曲とは思いませんでした。
しかしこのライブは、カルロス・サンタナのギターの名演であり、こうして聞いて見ると、良い曲だったんですね。

さて曲に行きましょう。
可能なら、鼓膜が破れない程度に、大音量で聞いて下さい。
カルロス・サンタナの、こだわりのギターの音色のディティールが、聞き分けられます。

ライブ日時は正確に分かりませんが、恐らく「Spirits dancing in the flesh」の発売から、そう遠くない頃でしょう。
正確かどうか分かりませんが、その頃のサンタナのメンバーを以下に記します。
・Carlos Santana - Guitar
・Jorge Santana - Guitar
・Chester Thompson - Hammond B-3/Synth
・Myron Dove - Bass
・Rodney Holmes - Drums
・Raul Rekow - Percussion
・Karl Perazzo - Percussion
その他、ゲストも多数で、誰が誰やら・・・です(汗)。

最初のゆったりした雰囲気から、00:45からカルロス・サンタナのコードストローク、00:51ブレイクして、ドタバタパーカッション、テンポの良いラテンロックが始まります。
歌の後、01:06からキーボードのチェスター・トンプソンのオルガンソロ。
左手は、コルグのシンセサイザーで、エレクトリックピアノ(以後エレピ)の音色で、和音を弾いています。
自分は、Hammond B-3の使い手として、チェスター・トンプソンのプレイも好きですね。

01:44からカルロス・サンタナのギターソロ登場。
黄色のタイガーストライプのPRSのギターですね。
カルロス・サンタナはこれの色違いのブルーとか、グレーのモデルも持っています。
ギターにこだわるだけあって、きれいに歪んだ音だと思いませんか?
現在は分かりませんが、以前はアンプもメサ・ブギーのツインリバーブを使っていたと思います。
ギターの音は、アンプも大きな要因です。
録音の音が、少し固いのが残念です。

01:57からのフレーズはカルロス・サンタナらしい、ドラマチックなフレーズです。
こんなフレーズを弾くと、カルロス・サンタナの真似だと言われるので、弾けても誰も真似出来ないですよね。
02:04のチョーキングの音の泣かせ方も、良い意味でクサいです。
ここから02:16まで、カルロス・サンタナらしいフレーズのオンパレードです。

02:26からギターの音色が変わりますが、ギターのワウワウペダル(ギターのトーンを変化させるもの)とディレイ(エコー)の組み合わせです。
これも、カルロス・サンタナ定番の音色です。
02:35まで、この音色で、トリッキーなフレーズを弾きます。

02:36から、元の音色に戻り、独特のクサいフレーズを弾きます。
02:51からユニゾンで、02:54から独特のドラマチックなフレーズ。
03:04から、このフレーズって、正確に譜面に出来ないような、微妙なタイミング弾きますね。

03:07いつの間にか歌が入って来て、ギターソロはいったん終了。
03:32から再びチェスター・トンプソンのオルガン/シンセソロ。
先ほどとは異なり、右手でシンセ、左手でオルガンを弾いています。
シンセの音色は、ウインド系(サックやクラリネットオーボエ)の、息が聞こえるような音色ですね。

03:47からギターとオルガン/シンセソロの掛け合い。
04:31には両者がごった煮状態で、盛り上がりエンディング。

どうでしょうか?サンタナのプレイに、盛り上がれましたか?

http://www.youtube.com/watch?v=dV-jewqeGnI&feature=player_embedded

| | コメント (2) | トラックバック (0)

その他のカテゴリー

A100.旬の料理 | A1000.食材と調理法 | A1001.食材と調理法(野菜) | A1002.食材と調理法(青菜) | A1006.食材と調理法(ソース) | A101.印象に残った料理 | A102.魅惑の中国料理 | A1021.食材と調理法(料理/日本) | A1025.食材と調理法(料理/インド) | A103.魅惑のナポリ・ピッツァ | A104.魅惑の南インド料理 | A105.魅惑のコーヒー | A12.港区:虎ノ門・神谷町界隈 | A2012.2012年に食べた料理ベスト3 | A2013.2013年に食べた料理ベスト3 | A2014.2014年に食べた料理ベスト3 | A999.食文化その他 | B.書評 | B0001.小杉健治 | B0002.東直己 | B0003.ディック・フランシス | B0004.佐々木譲 | B0005.今野敏 | B0006.越智春海 | B0007.三上延 | B0008.三浦しをん | B4901.ススキノ便利屋探偵シリーズ | B4902.隠蔽捜査シリーズ | B4903.ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ | B4904.まほろ駅前シリーズ | B5001.検察者 | B5002.探偵はバーにいる | B5003.バーにかかってきた電話 | B5004.利腕 | B5005.笑う警官 | B5006.向こう端にすわった男 | B5007.探偵は吹雪の果てに | B5008.隠蔽捜査 | B5009.ビルマ決戦記 | B5010.隠蔽捜査2 果断 | B5011.探偵、暁に走る | B5012.ビブリア古書堂の事件手帖 | B5013.探偵はひとりぼっち | B5014.ニューギニア決戦記 | CINEMA.映画評論 | CINEMA0001.探偵はbarにいる | CM | D.ドラマ | H2011.2011年 競馬予想 | H2012.2012年 競馬予想 | H2013.2013年 競馬予想 | H2014.2014年 競馬予想 | H3001.伝説の名レース | H3101.平成三強物語 | H3102.イナリワン | H3103.オグリキャップ | H3104.スーパークリーク | H3105.平成三強物語外伝 | H3106.チヤンピオンスター | H3107.ヤエノムテキ | H3108.タマモクロス | H3109.サッカーボーイ | H3110.フエートノーザン | H3111.ロジータ | H3601.トウケイニセイ | H3602.ルージュバック | H5011.2011年 海外競馬 | H5012.2012年 海外競馬 | H5013.2013年 海外競馬 | H5014.2014年 海外競馬 | H5015.2015年 海外競馬 | H6011.2011年 地方競馬 | H6012.2012年 地方競馬 | H6013.2013年 地方競馬 | H6014.2014年 地方競馬 | H6015.2015年 地方競馬 | H7011.競馬その他 | H8014.2014年 JRA GⅠレース | H8015.2015年 JRA GⅠレース | Music | Music.AB'S | Music.Airplay | Music.Al Jarreau | Music.Al Mckay | Music.Allen Vizzutti | Music.Bill Champlin | Music.Boom Boom Satellites | Music.Bootsy Collins | Music.Boz Scaggs | Music.Brian Auger | Music.Buzz Feiten | Music.Chick Corea | Music.Chickenshack | Music.David Foster | Music.David Sanborn | Music.Derek Trucks | Music.Dis Bonjur a la Dame | Music.Earth, Wind & Fire | Music.FREESTYLE | Music.Full Moon | Music.Greg Mathieson | Music.Herbie Hancock | Music.Hummingbird | Music.Jay Graydon | Music.Jeff Beck | Music.Jeff Porcaro | Music.John Frusciante | Music.John Mayer | Music.Kayo | Music.Larry Carlton | Music.Larsen Feiten Band | Music.Lee Ritenour | Music.Linda Lewis | Music.Marcus Miller | Music.Max Middleton | Music.Maze featuring Frankie Beverly | Music.miwa | Music.Neil Larsen | Music.Nile Rodgers | Music.Perfume | Music.Queen | Music.RADWIMPS | Music.Red Hot Chili Peppers | Music.Robben Ford | Music.Russell Ferrante | Music.Santana | Music.Speedometer | Music.Stanley Clarke | Music.Stanley Jordan | Music.Steely Dan | Music.STEREO PLASTIC | Music.Steve Lukather | Music.T-Bone_Walker | Music.TOTO | Music.Vinnie Colaiuta | Music.やまがたすみこ | Music.上原ひろみ | Music.在日ファンク | Music.松原正樹 | Music.梅津和時 | O.その他 | P1001.プロレス | 節電情報